「仕事ぶりを見せるアニメ」が得意なP.A.WORKSの作品で、レビュアーはechoさんです。

評価：★★★(P.A.WORKS「お仕事シリーズ」第1弾、お仕事＋青春ストーリーの名作)

概要

花咲くいろはは、P.A.WORKS制作によるオリジナルテレビアニメ。

2011年4月から放送された。公式略称は「花いろ」。

のちに制作された『サクラクエスト』『SHIROBAKO』と合わせて「お仕事シリーズ」「働く女の子シリーズ」の第一弾と言われている。

原案、アニメーション制作のP.A.WORKSにとって初の完全オリジナル作品。

平成23年度、第15回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門審査委員会推薦作品に選ばれている。

本作で描かれた「ぼんぼり祭り」は、舞台モデルとなった金沢市湯涌温泉にて、現実の祭りとして毎年秋に開催されるようになっている。

あらすじ

突然、母、皐月から「夜逃げをすることになった」と伝えられた松前緒花。

母親から手渡されたのは“喜翆荘”という名と、電話番号が書かれた一枚の紙切れだけ。

住み慣れた街、母親、そしてクラスメイトの種村孝一に別れを告げ、

まだ出会ったことのない祖母がいる街で暮らすことになった緒花は、

海岸線を走る列車からの景色を見ながら、これから始まる新たな生活に思いをはせるのだった。

花咲く季節、ここから始まる新しい自分！

松前 緒花
本作の主人公。東京育ちの高校二年生。
母と2人暮らしだったが、ある日、母が借金を作った恋人と夜逃げしてしまい祖母のスイが経営する「喜翆荘」に身を寄せることになる。
身長は低いが声は大きい。
活発で明るく前向きな性格だが、ときどき変な妄想に走る癖がある
場の空気が読めない上に、後先考えずに行動してしまう事が多いトラブルメーカー。
口癖は「ぼんぼります！」

鶴来 民子
喜翆荘で働いている板前見習いの少女。
高校二年生。愛称は「みんち」
板前に憧れ、親の反対を押し切って住み込みで働いている。
美しい容姿から「民子姫」と男子生徒の憧れの的でもあるが、実際は勝気で不器用で言動も辛辣。
緒花のことを嫌い、事あるごとに「死ね！」と罵倒していたが、緒花から「死ね」と言ってはいけないと指摘され、のちに「【ほ】んとうに【び】っくりするほど【論】外」をもじった「ホビロン」が口癖になった。
働く際に口添えしてくれた板前の先輩、徹の事が好き。

押水 菜子
喜翆荘のアルバイト仲居として自宅から通勤する高校二年生の少女。
愛称は「なこち」。
緒花の教育係を務める。自宅では長女として家事に子守り忙しい日々を送っている。
極端な引っ込み思案で、自分を変えたいと思って仲居のアルバイトを始めた。

四十万 スイ
喜翆荘の女将で、緒花の祖母。
若くして夫に先立たれ、女手ひとつで喜翆荘を切り盛りしている。
旅館の仕事に対して高いプライドを持っており、緒花や従業員にも厳しく接する。
長女の皐月を勘当し、お互いに音信不通だった。
緒花を引き取るが「働かざる者食うべからず」として、喜翆荘で仲居見習いのアルバイトをさせる。

P.A.WORKSと言えば美しい背景と女の子の青春を扱ったストーリーが特徴の人気アニメ制作会社です。
花咲くいろはそのP.A.WORKSが初めて単独で制作したオリジナルアニメです（初の元請けは『true tears』）
「お仕事シリーズ」の第一弾と呼ばれるだけあって、ストーリーの舞台はほとんどが旅館「喜翆荘」で、ストーリーはお仕事がメインです。
特に何も目標の無かった緒花が仲居の仕事を通じて成長していく青春ストーリーで、空回りする事もあるけど前向きな緒花の性格もあって爽やかなアニメになってます。
背景や作画はさすがP.A.WORKS　めちゃくちゃ良いです。
岸田メル先生のキャラクターデザインも可愛らしく絵については完璧です。
脚本・シリーズ構成は、心情描写や女の子を描く事に定評のある岡田麿里先生。
恋愛要素のちょっとしたドロドロ展開や、空気の読めない緒花をはじめ、ちょっとクセの強いキャラクターに馴染めずに評価を落としている人もいるようですが、成長を描く青春ものをリアリティを持って描くには必要な要素だと思いますし、そこが本作の面白いところです。
働く事、何か目標を見つけて頑張る事を描く名作アニメだと思います。
P.A.WORKS作品が好きな人、青春ストーリーが好きな人にはお勧めです！
ちょうど今期、P.A.WORKSのお仕事シリーズ第4弾「白い砂のアクアトープ」が放送中です。

終盤に入って盛り上がってきたので、まだ見てない方はこちらも是非ご覧になって下さい。

では、良きアニメライフを！

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