評価：★★(戦闘シーンの少ないファンタジーとして評価は出来るが地味)

概要

『狼と香辛料』（おおかみとこうしんりょう）は、支倉凍砂による日本のライトノベル、および同ライトノベルを原作とする漫画・テレビアニメ・テレビゲーム・ラジオドラマなどの関連作品。

ライトノベル版は文倉十がイラストを描き、電撃文庫（KADOKAWA）から刊行されている。

本作は、2005年に行われた第12回電撃小説大賞の銀賞受賞作品であり、著者のデビュー作にあたる。

狼の化身である少女と青年行商人の道中で起こる様々な事件を、軽妙洒脱な掛け合いをちりばめつつ描くファンタジー物語であり、中世ヨーロッパ的な世界での経済活動に争いの舞台を置く異色作である。

2007年9月には本作を原作として漫画化され、2008年1月にはテレビアニメ化、同年6月にコンピューターゲーム化された。

2011年7月発売の第17巻をもって完結したが、2016年9月の新シリーズ『新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙』の刊行開始と同時に再開されている。

2020年10月時点でシリーズ累計発行部数は500万部を突破している。

2018年7月には著者が企画＆シナリオを手がけるVRアニメ作品『狼と香辛料VR』の制作開始が発表され2019年に発売、さらに2019年8月29日には『狼と香辛料VR 2』の制作が発表された。

あらすじ

旅の青年行商人クラフト・ロレンスは、商取引のために訪れたパスロエ村を後にした夜、荷馬車の覆いの下に眠る1人の密行者を見付ける。

それは「ヨイツの賢狼」ホロと名乗る、狼の耳と尻尾を持つ少女であった。

ホロは遙か北の故郷「ヨイツ」を離れての放浪の中、パスロエ村の麦に宿った狼であった。

ホロは神と呼ばれ長年村の麦の豊作に尽くしていたが、農業技術の進歩によって自分がないがしろにされるのを感じ、望郷の念を募らせていた。

そしてついに収穫祭の日、通りかかった荷馬車の麦束に乗り移って村を脱出したのであった。

少女が狼の化身であることを知ったロレンスは、彼女を旅の供に迎えた。

2人は行商の途中、様々な騒動に巻き込まれながら、ホロの故郷を目指して旅をすることになる。

狼と香辛料 - Wikipediaより抜粋

商人と狼の化身であるホロの物語です。
ラブコメといえばラブコメなのですがそういった感じでも無く、ファンタジー作品にしては戦闘シーンが少なく、魔法とかは無い世界観です。
そういった意味ではかなり珍しく、アニメの円盤の売れ行きも良かった作品です。
確実に良作と言えると思います。
ですが、アニメが放送されたのは2008年です。
この時代に制作されたアニメにも名作と呼ばれるモノは多く、今観ても面白い作品はたくさんあります。

本作のアニメの出来に関しても悪くは無いのですが・・・
何と言うか今観ると物凄い地味に見えてしまうのです。
時間潰し的な感じで観れば「まぁまぁ良かったな」という感想になると思いますが、DVDをレンタルした場合は「そこまで面白くは無かったな」という感想に代わりそうな感じです。

私は主人公のヒロイン役を演じた小清水亜美さんが大好きです。
放送当時は本作の薄い本を買うくらいには好きでした。
ですが、アニメの映像技術や表現法が進歩した現在に観た場合、当時自分が感じた程の感動は得られないのではないか？と思いました。
実際1期2期共に円盤の売上は好調だったにも拘わらず3期の制作はまだです。
製作委員会も「次は厳しい」という感触なのだと思います。
あと本作の問題点の一つに「ホロ以外に魅力的なキャラがいない」事が挙げられます。
人気作は主人公以外のキャラも人気だったりするのですが、本作はヒロインのホロ以外に人気キャラはおりません。
人気が無い処か、視聴済の方でも主人公の名前を忘れてるんじゃないかと思います。
※主人公の名はクラフト・ロレンス(cv.福山潤)です。
私もあんなに好きだったのに、主人公もですが他のキャラ名が一つも出てきませんでした。
こういった事は非常に珍しく、本当に印象に残るキャラがいなかったんだなぁ・・・と改めて考えさせられました。
一人のキャラが可愛いだけでは現代のアニメファンを満足させるのは困難です。

暴論と言われそうですが、本作の功績は潜在的なケモナーを覚醒させた事では無いでしょうか？
現在では然程珍しくはありませんが、当時ここまで可愛い獣っ子は少なかったと思います。
そういった意味ではオタク界に新たな風を呼び込んだ名作と言えますが、10年以上経った今観て面白いと感じる方が多いかと聞かれると少々厳しい印象です。
個人的に好きな作品ではありましたが、評価は★２とさせて頂きます。
それでは、良きアニメライフをﾉｼ

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