アニメ批評その857 マギ
評価:★(原作改変が酷くて打ち切り)
概要
大高忍による日本の少年漫画作品。
『週刊少年サンデー』(小学館)2009年27号から2017年46号まで連載された。
『千夜一夜物語』をモチーフにした冒険活劇で、登場人物の名前の一部も『千夜一夜物語』から採られている。
第59回(平成25年度)小学館漫画賞少年向け部門受賞。
2020年5月時点で累計発行部数は2500万部を突破している。
アニメは2012年10月7日〜2014年3月30日に全50話で放送された。
あらすじ
第7迷宮「アモン」の周囲に広がる町・チーシャンに住む若者アリババは、御者のアルバイトをしながら「アモン」を攻略し大富豪になることを夢見ていたが、あと一歩を踏み出せずにいた。
そんなある日、彼は「ジンの金属器」を探して旅をしているという、謎の少年アラジンと出会う。
彼の持つ笛に潜むウーゴくんの力を目の当たりにしたアリババは、アラジンに共同での迷宮攻略を持ち掛ける。
少年サンデーの中では上位を誇る人気作で、本格ファンタジーの名作が原作です。
本格ファンタジーといえば、一生懸命修業した主人公が徐々に強くなってイク物語が多いのですが、本作は少し違います。
主人公はこのアラジンで最初から凄い力を持ってるのですが、
もう一人の主人公であるアリババが無能な様で実は有能だったり、様々な経験を積んで成長してイキます。
有名なファンタジー作品と比較しても珍しい設定で、アラジンやアリババといった聞き馴染みのある名前からは想像出来ない意外なストーリーが面白かったりします。
あとこのモルジアナちゃんが可愛くて大好きです。
趣味は筋トレで戦闘力が高い元奴隷という、素敵要素(?)の塊の様な子です。
メインヒロインが元奴隷という設定は本当に斬新だと思います。
少年誌にあるまじき設定かもですが、私は支持します。
「それならきっとアニメ版も面白いに違いない」と思われるかもですが、原作を改変し捲ってとんでも無い駄作に成り果ててます。
原作の進行に合わせてアニオリエピソードを挟んで尺稼ぎをする事は他の作品でもよくある事ですが、そんなレベルでは無いくらいの原作改変です。
制作会社はA-1 Picturesで、監督も脚本家も大ベテランなのですが・・・
何があったのでしょうか?
原作ファンからは「面白く無い」と言われ、子を持つ親御さんからは「残虐なシーンが多く教育上宜しく無い」と言われ、散々な評価となっております。
サンデー系はジャンプ作品ほど人気作が多い訳ではありませんので、数少ない人気作をこんな形で消費してしまったのは残念を通り越して意味がわかりません。
スピンオフ作品までアニメ化しているくらいなので、小学館的に絶対に成功させたかったはずです。
何故こんな事になってしまったのかをご存じの方がいましたらお教え下さい。
「原作を知らなければ楽しめるのでは?」と思われる方もいるかもですが、原作に比べて話がかなり難解になっておりますので、どうかと思います。
これは私の持論なのですが、アニメは原作の漫画よりも難しくしてはいけないと思ってます。
難解な話を好む方はラノベ勢に多く、アニメの出来に強い興味が無い場合がありますが、難解な話が苦手な方はラノベや漫画よりもアニメを好む傾向があります。
それを無視してストーリーや設定を難解にした場合、原作を超える人気を得る事はほぼありません。
連載していた雑誌が少年向けな訳ですし、むしろもっとわかりやすい話にして子供ウケを狙うべきだったはずです。
複雑な事情があったにせよ、方向性を間違えた例としてあと10年は本作の名が挙がると思います。
モルジアナちゃんの可愛さはガチですが、それを加味しても評価は★1です。
気になる方は原作を読んで下さい。
それでは、良きアニメライフをノシ