アニメ批評その853 Shenmue the Animation
評価:★(原作の売上に影響無さそう)
概要
『シェンムー』(Shenmue)は、セガ・エンタープライゼスが開発した日本のアクションアドベンチャーゲームシリーズである。
本編の3作目まで発売している未完の作品。
オープンワールドゲームの元祖とも呼ばれることもあるゲームシリーズ。
ディレクターはゲーム全作を鈴木裕が担当する。
第1作目『シェンムー 第一章 横須賀』はセガが制作費70億円を投じた超大作として鳴り物入りでリリース。
『I』には当時の最新技術を出来るだけ投入するような体制が採られたほか異業界から最高峰の人材を多数集結させ、徹底した取材と精緻な作り込みを行った結果、ある種の映画的なシミュレーション世界にプレイヤーを没入させるような前代未聞のクオリティを実現。
テレビゲームの歴史において特筆されることが多い。
SEGAが爆大なお金と時間を使って製作したゲームで「名作」と言われる一方で「70億も掛けてコレなの?」という声もあったゲームです。
「シェンムー」は1999年12月29日にドリームキャストで発売され、続き「シェンムーII」は2001年9月6日に発売されます。
賛否が分かれる中、どちらも名作という声がまぁまぁあったと記憶しておりますが「シェンムーIII」が発売されたのが2019年11月19日で「余りにも遅すぎるし内容も悪い」という声が非常に強いです。
そんなシェンムーがアニメ化される事となったのですが、SEGA作品のアニメ化は大体失敗してるのと制作会社の方にも不安があった為、ほぼほぼ失敗すると思ってました。
内容をざっくりとご説明しますと、
高校を卒業する寸前の主人公ですが、
空手道場のある自宅に謎の男が押し入ってきて、
お父さんがぶっ殺されます。
「これからどうすっかなー?」と悩んでる処に謎の人物から手紙が届き、お父さんを殺した男の行方を追う決心をします。
最初は日本の横須賀がメインですが、途中から香港に場面が移ります。
情報を集めるために爺を探して話を聞いて、
チンピラと戦って、
また爺の話を聞いて、
たまに綺麗なお姉さんからも話を聞く。
それの繰り返しです。
ハッキリと申し上げさせて頂きますと、本作は前時代的なアニメで内容はカスです。
◆具体的に何が悪いのか?
ゲーム原作のアニメ化という時点で成功率がかなり下がるのに、古いゲームを持ち出してアニメ化しても成功する訳がありません。
「シェンムーIII」は2019年発売と比較的最近ですが、1は20年以上前のゲームです。
作画レベルも低いというか「古い作品だからこの程度でいいでしょ?」的な出来で、敵味方共に戦闘中に隙だらけで緊張感の欠片もありません。
ストーリーもゲームなら許されるかもしれませんが、先に書いた通りアニメでコレを見せられるのは苦行でしかありません。
壮大なストーリーに見せようとする努力は感じられましたが、設定も含めて令和の時代に通用する様な内容ではありません。
戦闘シーンに関しては刃牙とかケンガンアシュラとか観て勉強した方が良かったんじゃない?というほどに低レベルです。
酷すぎます。
私はニコニコ動画で視聴しまして「懐かしー」「こんな技あったねー」といった比較的好意的なコメントを多く目にしましたが、肝心な再生数は絶望的でした。
本作はTVでも放送しておりましたが、webでの配信が先で扱い的にはwebアニメの分類です。
それなのに再生数は余りにも少なく、原作のゲームの数少ないファンが視聴していたの過ぎません。
本作を製作した意図は原作のゲームの売上向上のためだと思われますが、原作をプレイしている方の大半がアニメの方には興味を示しておらず、そうで無い方はコアなアニメファンで辛辣な評価を下しているので、アニメ化したメリットが全くありません。
確実に製作費は回収出来ないでしょう。
サクラ革命の件も含めてですが、SEGAの迷走っぷりがヤバいレベルです。
黒字が出ているゲームが少ないとはゆえ、このままでは会社の規模縮小待った無しで「龍が如く」シリーズが売れなくなった時には潰れる可能性すらあります。
シェンムーももうお金を掛けずに、次作は適当に作って完結させた方が良いと思います。
一つだけ褒める処があるとしたら、フォークリフトが大好きな方が喜びそうなシーンがあります。
というかフォークリフトが強すぎて笑えます。
とはゆえ、低予算で製作されたにしてもコレはいくら何でも酷すぎます。
10年前に放送されたとしても酷評されてそうなレベルで、こんなんでも製作費2億とか掛かってそうなのは笑えません。
2億使うならTVでゲームのCM流した方が良いです。
もしコレ以下のアニメが今後出てくる様でしたら、それはそれで面白そうなので積極的にレビューしたいと思ってます。
それでは、良きアニメライフをノシ