アニメ批評その884 アキバ冥途戦争
評価:★★★★(メイドの皮を被った任侠モノ)
概要
CygamesとP.A.WORKS制作の日本のテレビアニメ。
2022年10月から12月までTOKYO MXほかにて放送された。
時は1999年。
メイドに憧れて秋葉原にやってきた少女を軸に据えたお仕事奮闘記。
ただしこの世界のメイド喫茶は裏では暴力団に近い組織で、各店は抗争(時には殺し合い)を繰り広げており、毎回必ず誰かが殺害されている。
キャッチコピーは「萌えと暴力について」。
あらすじ
1985年、とある雨の日。メイド喫茶「侍女茶館」の女店長が射殺された。
敬愛する店長を目の前で殺された万年嵐子の心は怒りに支配された。
時は流れ1999年の秋葉原。
ごく普通の少女、和平なごみは雑居ビルの一室にあるメイドカフェ「とんとことん」で憧れのメイドになる。
同時に入店した嵐子と一緒に仕事に励むが、店長に命じられて2人でライバル店に手紙を届ける。
手紙の内容は相手に喧嘩を売るようなものだった。
激昂したライバル店の店長に対し、嵐子は拳銃を乱射しメイドたちを殲滅。
ショックを受けたなごみは逃げ出そうとするが失敗。
金と血と暴力と欲望に塗れるアキバのメイドたちの中で、萌えと抗争の真っ只中を突き進む。
メイドさんのアニメなのですが、萌えとはかけ離れた内容です。
メイドになる事に憧れて上京してきたなごみちゃんですが、
早速アキバの洗礼を受けてしまいます。
メイドが銃で大量虐殺。
ここはロアナプラですか?
ギャグアニメといえばそうなのですが、中身は完全にヤクザ映画です。
有名声優が出てきても、
大体すぐに死にますw
◆任侠モノ
こちらの女性は佐藤利奈さんが演じられておられるのですが、
レールガンの御坂さんとはかけ離れた渋い演技をなさってます。
本作の内容は完全に任侠モノである、メイド=ヤクザです。
ウマ娘ではライスシャワーちゃんを演じられてる石見舞菜香さんも、ブルーローズチェイサーを発動してりと、ドスと銃で戦うのが当たり前の世界観です。
本作が面白いかどうかは置いといて、ここまでぶっ飛んだ内容のメイドモノは前例がありませんし、これからも出てはこないと思います。
P.A.WORKSが新天地を開拓したという事に驚きましたが、Cygamesが絡んでいたと聞いて何となく納得してしまいました。
狂ったキャラばかりの本作ですが、
その中でもこの店長のクズっぷりが際立っております。
高垣彩陽さんが演じられてるのですが、私の中での高垣さんのイメージが崩壊しかけました。
ここまでのクズはそうそうお目に掛かれません。
ギャグアニメとしても最高に面白いのですが、ヤクザ映画がお好きな方は高確率でお楽しみ頂けると思います。
2022年秋アニメは豊作過ぎて埋もれてしまった感がありますが、放送時期がズレればもっと話題になっていた程の迷作です。
好き嫌いは分かれそうですが、私は強くオススメさせて頂きます。
それでは、良きアニメライフをノシ