アニメ批評その902 名探偵コナン
評価:★★★(ツッコミ処を楽しむ作品)
概要
1994年刊行開始の青山剛昌原作による日本の推理漫画作品であり、本作を原作とした一連のメディアミックス作品の総称。
黒の組織によって少年化させられた高校生探偵・工藤新一が江戸川コナンと名乗り、組織の行方を追いながら数々の事件を解決していく推理漫画。
『週刊少年サンデー』(以下、『サンデー』)にて1994年5号より『名探偵コナン』の連載が開始された。2014年6号で連載20周年、2017年37-38合併号で1,000話目を迎え『サンデー』史上最長の連載期間となっている。
1996年からテレビアニメが放送開始され、2016年には20周年を迎えた。1997年から毎年4月に劇場版映画が公開されている。
2001年、第46回(平成12年度)小学館漫画賞少年部門受賞。
2015年7月時点で単行本の国内累計発行部数は1億4900万部を、2021年10月時点で単行本の全世界累計発行部数は2億5000万部をそれぞれ突破している。
なお、2018年6月の時点で漫画は25の国と地域で翻訳・販売され、アニメは40ヵ国で放送されている。
あらすじ
推理作家の父と元女優の母を持ち、シャーロック・ホームズを敬愛する高校生探偵工藤新一は、大人顔負けの推理力と洞察力を併せ持ち「日本警察の救世主」と言われるまでの活躍をみせていた。
ある日、新一は幼なじみの毛利蘭と私的に遊園地に行くが、そこで謎の組織の取引現場を目撃する。
取引の模様を見るのに夢中になっていた新一は、組織のもう1人の仲間のジンによって背後から殴り倒され、口封じのために毒薬(APTX4869)を飲まされる。
結果、組織も知らなかった薬の副作用によって神経組織を除いたすべての組織が幼児期の頃まで後退し、小学1年生の体となってしまう。
新一は、自分が生きていることを組織に知られたら再び命を狙われ、周囲の人間にも危害が及んでしまうと隣人の阿笠博士から助言を受ける。
そのため、正体を隠して江戸川コナンと名乗り、蘭の父・毛利小五郎が探偵であることから謎の組織の情報が得られると考え、蘭の家に居候する。
以後、コナンは周囲で次々に起きる事件を持ち前の推理力や、阿笠の開発した万能アイテムを活用して解決していく。
同時に、元の身体を取り戻すために謎に包まれた黒の組織の陰謀を追っていく。
「見た目は子供、頭脳は大人」がキャッチフレーズの有名作です。
アニメや漫画を観た事が無くても、本作のタイトルは皆さんご存じだと思います。
ざっくりと解説しますと、天才が子供の体になってしまったが、難事件をバンバン解決してゆく物語です。
サザエさん時空のアニメでキャラは年を取りませんが、何となくサザエさんよりも教養が高そうなイメージがあるかもしれませんが、それは気のせいです。
殺人事件に巻き込まれる事の多いコナンですが、毎月の様にそんなのに巻き込まれる少年なんて死神か呪われているのかどちらかとしか思えませんし、周りの大人が小学生であるコナンに頼り過ぎなのもどうかと思います。
ツッコミ処の多い本作ですが、それ以前にコンセプトに疑問を感じざるを得ません。
◆ツッコミ処を楽しむ作品
小学校低学年の子からもツッコまれるほど、本作はそんな要素が満載です。
・怪しい博士や無能過ぎる警察
博士はまぁ・・・いいとして、警察が余りにも無能過ぎます。
無能な警察の代わりにコナンが事件を解決し、その詳細を周囲に伝えるために↑の髭を眠らせて腹話術をしてるかの様にしゃべらす、と毎回の様にそんな感じなのです。
未視聴の方は状況が理解出来ないかもしれませんが、一度観ればすぐに分かります。
・犯人が露骨過ぎる
とても分かりやすいし面白いのですが、小さなお子様からのツッコミはこの犯人の露骨さが最も多い気がします。
・蘭ちゃんの髪型が
めっちゃ尖ってます。
もうこれは凶器とも狂気とも言えます。
・作画崩壊が多い
それも込みで楽しむのが本作の醍醐味です。
・縮尺もおかしい
これは流石に酷過ぎると思ったのですが、こういった回があると炎上はせずに話題になるのが本作の強みです。
・煽りが強烈
無垢な子供のフリでの発言ですが、コナンの煽りは超一流です。
SNSで漫画の切り抜きを使用する方が多いと思うのですが、元ネタを知ると面白さが増すかもしれません。
っと、まぁこんな感じで物凄くツッコミ処が多いのですが、それが本作の魅力とも言えます。
魅力的といえば、キャラもですが声優陣が超豪華です。
不要な情報ですが、私は灰原 哀ちゃんが好きです。
本作というか、原作に関しても既に青山先生は全く書いてないという事がご本人の口から出ております。
名探偵コナンという作品は既にサザエさんの領域にまで達し、一度も観た事が無いとなると「え?コナンみた事ないの?」とひかれてしまうかもしれません。
世界的に見ても人気ですし、全話視聴するのはほぼ無理でしょうが、数話だけでもご視聴頂ければと思います。
実は私、最初はコナンが嫌いだったのです。
青山先生の前作である「YAIBA」が大好きで、そのYAIBAの連載が終了してコナンが始まりました。
「YAIBAをもっと続けて欲しかったのに、少年探偵モノとか」と逆恨み的な感情でコナンが嫌いで原作となる漫画は殆ど読んでおりませんでした。
コナンがアニメ化し数話観た時に「酷すぎるw」と馬鹿にしたモノですが、その酷さが笑える酷さだった点と、それを抜きにしても視聴後に訪れる謎の満足感が心地よく感じられる様になってからは好きになりました。
未だに作画が怪しい時がある本作ですが、その危うさも込みで楽しめる様になったらコナン通です。
(*´・ω・`).。oO(踏まれたい)
それでは、良きアニメライフをノシ