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【名馬列伝】サッカーボーイ【弾丸シュート】

「これってウマ娘に関係ある競走馬の紹介コーナーじゃないの?」
そう思われる方も少なく無さそうです。

サッカーボーイはナリタトップロードのお父さんで、

シンデレラグレイにて「ディクタストライカ」と名を変えて登場しております。
「弾丸シュート」「テンポイントの再来」「狂気の栗毛」と呼ばれたとんでもない馬なのですが、ウマ娘ファンの認知度がイマイチな気がしたので記事化させて頂きました。
当記事を最後まで読んで頂けたら、サッカーボーイの評価が変わるかもしれません。

◆生い立ち

父ディクタス、母ダイナサッシュ、母父ノーザンテーストという分かりやすい社台血統です。
名門牧場の良血お坊ちゃまであったサッカーボーイですが、仔馬の頃から気性の激しさが半端無かったそうです。
綺麗な栃栗毛で尻尾は金とかなり見栄えのする馬でしたが、白目がちな三白眼のせいで見た目がヤバそうな馬でもありました。
実はステイゴールドのお母さんはサッカーボーイの妹さんで、他人とは思えない目つきをしてるのが笑えますw
激しい気性と高い運動能力を兼ね備えていた様ですが、それゆえに牧柵を飛び越えたり、後ろ脚2本で歩く事があったりとかなりヤンチャだったのですが、生まれつき脚に不安を抱えており、常に裂蹄の危険があったそうです。
そんなサッカーボーイですが、育成牧場では「長年育成の仕事をやっているけれど、乗っててその大物感に背筋がぞくぞくしてきた馬っていうのはこの馬が初めて。みんなにはこいつは間違いなく走ると太鼓判を押してたんです」という評価を受け、1987年5月、栗東トレーニングセンターの小野幸治厩舎に入厩します。

◆ジュニア期

1987年8月9日の新馬戦(芝1200m)を9馬身差で圧勝すると、続く函館3歳ステークス(GⅢ)は出遅れて4着になるも、その後もみじ賞(OP)を10馬身阪神3歳S(GⅠ)を8馬身差で圧勝しJRA賞最優秀3歳牡馬に選出されます。
「相手が弱かったのでは?」という指摘もあるかもですが、阪神3歳Sは従来のレコードタイムを0.6秒も更新しており、誰が相手でもそうそう負けなかったはずです。
この勝ちっぷりは、天皇賞(春)、有馬記念を勝利して優駿賞年度代表馬になるまで出世した関西馬・テンポイントを想起させ、スポーツ新聞の報道では関西のみならず、関東にも「テンポイントの再来」との見出しがつけられた程でした。

◆屈辱のクラッシック期前半

この時はまだオグリが地方競馬で無双していた時代で、クリークも全くの無名だった頃なので「クラッシックの大本命」だったサッカーボーイさんでした。
断トツの1番人気で挑んだ報知杯弥生賞でしたが、

関東の2歳チャンピオンであるサクラチヨノオーに敗北します(3着)
更に蹄の状態が悪化して飛節炎を発症したため、皐月賞を回避。

代わりにダービーのトライアルレースであったNHK杯(GⅡ)に出走するも4着。
ダービーでは皐月賞馬のヤエノムテキを抑えて1番人気となりますが、チヨちゃんが優勝する中サッカーボーイは15着と大敗します。

ヤエノムテキが皐月賞を勝ち、サクラチヨノオーがダービーを勝ち、地方から転厩してきたオグリキャップが勝ち捲りという状況で、この時のサッカーボーイに期待する人はかなり少なかったかもしれません。

◆弾丸シュート

夏休みに入らず続戦し、7月3日の中日スポーツ賞4歳S(GⅢ)で再びヤエノムテキと対戦します。
1番人気はヤエノムテキに奪われはしましたが、大外一気でサッカーボーイが優勝します。
鞍上の河内騎手はこの一戦をきっかけに「小細工は不要。少々外を回ることになっても気分良く走らせれば弾ける馬だと分かりました」としており、その後は「他馬の騎乗依頼も来たけど“100%勝てる馬がいるから”と言って全てお断りしました」と述懐してます。
続いて、8月21日の函館記念(GⅢ)では古馬との初対戦となり、シリウスシンボリを始め超豪華メンバーでしたが、5馬身差の圧勝でレコードタイムも更新します。
その後は菊花賞か秋の天皇賞を予定してましたが、左前脚の球節を捻挫しマイルCSに変更されます。

単勝オッズ2.2倍の1番人気
4馬身差の圧勝

杉本アナウンサー「これは恐ろしい馬だ!」
このレースを観ただけでサッカーボーイのヤバさがお分かりになるかと思いますが、この「恐ろしい」というフレーズが他に使われたのは、3歳にして2000m日本レコードを叩き出した時のトウショウボーイに対してのみという、杉本実況における最大限の賛辞でした。

◆芦毛対決

有馬記念では3度目となる芦毛最強決戦が一番の見どころだった訳ですが、3番人気となったこの馬を忘れてはイケません。

当時の私はオグリを応援していたので、正直サッカーボーイの事なんて全然考えておりませんでした(ごめんね)
結果はオグリが勝ってタマちゃんが2着だったのですが、

ゲート内で暴れて歯を折った上に鼻血まで出して、出遅れたにも関わらず3着に入着したサッカーボーイはどうかしてると思います。
しかも適性距離はマイルで、関係者からは「中距離も厳しい」と言われていた馬がです。
先着した2頭は当時の最強馬というか怪物である事を考えると、この状態での有馬記念3着はとてつも無いという事が後になってから分かりました。
※この凄さに気付いたのは5年後くらい後でした。
※本当は4着だったけどクリークが降着で3位になりました。

古馬となったサッカーボーイは「砂のぼり」と呼ばれる蹄の病気になり、毎日王冠を目標にしておりましたが、再び脚部不安となり引退する事となりました。

◆種牡馬実績

主な産駒は秋華賞を勝利したティコティコタック、そして

菊花賞、天皇賞(春)、宝塚記念を制したヒシミラクル

更にみんな大好きナリタトップロードです。
母の父としては、安田記念を勝利したツルマルボーイ、天皇賞(春)を勝利したマイネルキッツ、全日本2歳優駿を勝利したヴァケーションなどがおります。
三冠馬、オルフェーヴルは甥のステイゴールドの子ですが、サッカーボーイとよく似た尾花栗毛で、とんでもなく激しい気性と荒っぽいレース振りも良く似ている事から「サッカーボーイの再来」とも言われました。

トプロちゃん可愛くて好きです^^

「父親どんな顔やねんw」と思った方は、久住太陽先生の「ウマ娘 シンデレラグレイ」を読んで下さい。
ウマ娘のアプリがリリースされる前から人気の素晴らしい傑作です。

88年、マイルチャンピオンシップ

走ることに、安心なんて求めるな。

危険と呼ぶか。冒険と呼ぶか。

見る者全ての心をかき乱す、その末脚を人は愛した。

その馬の名は、サッカーボーイ。

無難を笑え。


―2012年マイルチャンピオンシップCMより

それでは、良きウマ娘ライフをノシ

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