アニメ批評その1032 わたしの幸せな結婚
評価:★★(姉イビリをするあやねるが生き生きとしている)
概要
顎木あくみによる日本の小説。
小説投稿サイト「小説家になろう」にて投稿されたオンライン小説で、KADOKAWAの富士見L文庫より書籍化され2019年1月から出版されている。
書籍版のイラストは月岡月穂。
2023年3月時点で電子書籍・コミック含むシリーズ累計発行部数は700万部を突破している。
メディアミックスとしては、高坂りとによる漫画化がガンガンONLINEにて2018年12月から連載中。
ソニーPCL制作による朗読劇が2021年に舞台上演。
TBSスパークル制作による映画が2023年3月に公開。
キネマシトラスによるテレビアニメが2023年7月から9月まで放送。
また、第2期の制作が決定している。
あらすじ
古来から鬼、妖などと呼ばれ人に害をなす異形のものを退治するため、超常的な力を持つ異能者が生まれる特異な家系が連綿と続いてきた。
斎森真一と薄刃澄美は異能者の家系同士の政略結婚であったが、長女の美世は異能を持たない。
美世が2歳の時、母親が亡くなり、父親が香乃子と再婚し、異能をもった異母妹の香耶が生まれたことから、美世の居場所はなくなる。
父親からも見放され、良家の子女としての教育も受けさせてもらえず、虐げられ、使用人以下の扱いを受けながら19歳になった美世は、すべてを諦め笑うことを忘れていた。
主人公は19歳の斎森 美世(cv.上田麗奈)です。
全ての不幸を背負った様な陰気臭い女性ですが、上しゃまが演じると守ってあげたくなります(なりますよね?)
物語の序盤はただただ美世ちゃんが可哀そうなのですが、彼女の不幸っぷりを楽しめるかどうかで視聴を続行出来るか否かが分かれそうです。
家族全員から虐げられている美世ちゃんですが、中でも妹の香耶ちゃんからのイジメは壮絶です。
この妹ちゃん役はあやねるなのですが、
姉を使用人の様に扱うあやねる
些細な事で姉を叱責するあやねる
姉を小馬鹿にするあやねる。
佐倉さんは可愛らしい役を演じる事が多いのですが、個人的には嫌な女を演じてる時が一番生き生きとしてる様に見えますw
そんな中、オヤジに「お前もういらないから変人の元に嫁げよw」と早急かつ無理やり縁談を決められてしまうのですが、
嫁ぎ先の男性は・・・
美世「嘘・・・めっちゃイケメンやん」
ここから彼女の生活環境が激変します。
メインヒロインという声もあるゆり江さんに着飾って貰う美世ちゃん
ツンデレだけど優しい旦那様
そして間男の登場
不幸だった美世ちゃんが幸福に・・・
なると思いきや、めんどくせぇ事に巻き込まれてゆきます。
最初の方で忘れていた設定ですが、本作は人と魔が争う世界観で異能バトルが勃発します。
中盤の異能バトルまでは受け入れられたのですが、終盤のバトルに関しては「求めていたモノと違う」と感じ、楽しむ事が出来ませんでした。
アニメの方は2期もあるそうですが、1期の時点で全ての問題が片付いてしまった様に見えます。
2期はこれといったトラブルが無く、美世ちゃんがつつがなく過ごすという話では面白味に欠けるでしょうから、新たな敵でも出てくるのでしょうか?
ちなみに舞台化もしておりまして、私が知らなかっただけで原作は大変人気がある様です。
美世ちゃんはとてもおしとやかで可愛らしい女性ですし、上しゃまの声もバッチリ合ってると思います。
彼女が不幸なシーンも幸福なシーンもどちらも楽しめたのですが、人によっては不幸な時に嫌気が差して視聴を切ってしまいそうですし、幸福になった後は物足りなさを感じる事もありそうです。
他作品には無い良さがあるとは思うのですが、結局よく分からないバトルで問題を解決してしまうという点はなろう系によく見られがちな傾向で、差別化出来てそうで出来ていないと感じました。
決して駄作では無いはずですが、当ブログの読者の好みに合うかと聞かれますとかなり微妙だと思います(★2評価)
それでは、良きアニメライフをノシ