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アニメ批評その1087 ダンジョン飯

評価:★★★(シリアスなコメディー)

概要

九井諒子による日本の漫画作品。

年10回刊漫画誌『ハルタ』(KADOKAWA)にてvolume11からvolume107まで連載。

登場人物が、古典的ファンタジー作品に登場する様々なモンスターを現実に存在する調理方法によってその場で料理しながらダンジョンを踏破していくという、アドベンチャーとグルメを混交させた作風の、グルメ・ファンタジー漫画。

スライムやマンドラゴラ、バジリスクやゴーレムといった、ファンタジー作品では定番のモンスターの生態を改めて論理的に考察し、それに基づき「いかに調理すれば美味に食べられるか」を主眼に置いている。

作中で作られた料理にはレシピが記載され、そのことによってファンタジーでありながらリアリティー、説得力を生じさせている。

あらすじ

ある日、とある離島の墓地の壁から地下へと延びる巨大な空洞が出現した。

そこから王を自称する朽ちかけた男が這い出て、一千年の昔に滅亡したはずの“黄金の国”の存在を明かし、王国は“狂乱の魔術師”によって地下に囚われ続けているため、元凶である魔術師を討伐した者には国の全てを与えると言い残し、塵芥となって消えた。

その言葉に魅かれ、魔物が跋扈するダンジョンを踏破しようと多くの冒険者が乗り込む時代が幕を開けた。

ダンジョン飯 - Wikipediaより抜粋

料理系の漫画は数が多いのですが、アニメ化して成功を収めた作品はそう多くはありません。
本作は異世界の魔物を調理しますので、完成した料理の味が想像し難いという欠点を抱えてます。

原作は序盤までしか読んでいない私ですが、人気作である事は知ってたのでそんなに心配せずに視聴に臨みました。

本作のストーリーとしましては、思いもよらぬトラブルに見舞い全財産と装備を失う処から始まります。
置いてけぼりとなってしまった仲間を助ける為に、再びダンジョンに潜るもすぐに食糧難に陥ってしまいますが、

料理が上手なドワーフと知り合う事となります。

ダンジョン内に生息する植物や魔物を調理して食べるというドワーフのおっさんですが「え?それ本当に食べれんの??」みたいな空気になります。

「美味い!」
主人公が大喜びでダンジョン飯に食いつくのですが、

まともな神経を持ったパーティーメンバーはどうしても納得がイキません。

「あれはまだしもそれはダメだろ!」みたいなやり取りが度々沸き起こるのですが、

ダンジョン飯の虜となった主人公は、強引に理由をつけて仲間に魔物を食わせます。

冒険をすれば腹が減ります。

気がつけばこの通りです。
あんなに嫌がっていたメンバーも、ダンジョン飯を楽しみにする様になります。

◆本作の作風について

飯テロを中心としたコメディー作品だと思ってたのですが、それだけではありませんでした。

話がですね…すっごい重たいんですよ・・・
主人公達はお気楽な旅をしている訳では無く、かなり絶望的な状況下で無謀な冒険をしてました、メンバーの中には壮絶な過去を持つ人物もおりますし、呪いに掛かった人物も仲間に加わります。

それと主人公が頭おかしいのが闇深いのです。
価値観も考え方も割と常人離れしてまして基本的には善人なのですが、自分の周りにいたら怖いタイプの人間です。

怪しい草や魔物中心のダンジョン飯なんか可能であれば食べたく無い!と考えている仲間を他所に、進んでダンジョン飯を喰らう主人公はどう考えても異常者です。

主人公が異常者でかなりシリアスな話のはずなのに、それをコメディーで覆い隠してるというのが本作の正体であり、面白い処です。

コメディー的な部分で隠し切れない凶器と残酷さに気づいた時に本作の凄さに触れる事が出来る、と言えば聞こえは良いのですが「思ってたのと違う(ブルブル)」と困惑する方も一定数いらっしゃる様な気もします^^;

こうして見ると味などは全く想像出来ませんが、各キャラがちゃんと食レポしてくれるのでその点は大丈夫です。

全24話で先が気になる処で終わっておりますが、流石は覇権候補と言われただけの面白さはありました。
万人ウケするかどうかは不安ですが、とても面白いアニメでした。
ただ、もし主人公が自分のパーティーメンバーだったら、きっと仲良く出来なかったと思いますw
それでは、良きアニメライフをノシ

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