アニメ批評その1096 変人のサラダボウル
評価:★★★(とても面白い社会派アニメ)
概要
平坂読による日本のライトノベル。
イラストはカントクが担当している。
ガガガ文庫(小学館)より2021年10月から刊行されている。
略称は「変サラ」。
メディアミックスとして、「サンデーうぇぶり」(小学館)にて山田孝太郎によるコミカライズが2022年9月から連載されている。
2024年4月から6月までテレビアニメが放送された。
あらすじ
一人でしがない探偵業を営む鏑矢惣助は、年上の弁護士・愛崎ブレンダや、前職の後輩調査員・閨春花たちから密かに想われていたが、不倫調査をするうちに恋愛に幻滅したこともあり、彼女なしの独身生活を続けていた。
ある日惣助は、祖国が滅ぼされて異世界から転移してきた皇女 サラ・ダ・オディンと出会う。
成り行きでサラとの同居生活を始めることになるが、サラは瞬く間に現代日本に適応し、さまざまな「魔術」を利用して惣助の探偵業を手伝うようになる。
主人公は29歳の探偵です(cv.古川慎)
本作に関しては、原作者が「僕は友達が少ない」や「妹さえいればいい。」で有名な平坂読先生である事と、ウマ娘のキタちゃん役でお馴染みの矢野さんがメインヒロイン役を演じるという事で、多大な期待を寄せておりました。
そんなヒロインのサラちゃんですが、名をサラ・ダ・オディンといい、異世界の皇女で魔法が使える織田信長の子孫です。
( ^ω^)・・・
キャラ設定が濃すぎて脳がバグりそうになりますが更に、
三国志ガチ勢で、名探偵コナンが大好きです。
そんな二人が親子のフリをして日々生活するという日常アニメ、と見せかけた社会派アニメというのが本作の正体です。
◆登場人物が異色
主人公の事が好きなキャラが複数名いるのですが、この方がその一人です。
一瞬「ロリ枠かな?」と思ったのですが、実は主人公よりも年上の34歳です。
平坂先生の作品にはこういったキャラが登場しますが、私の好みでもあります。
カルト教団のリーダーで限界オタクです。
しれっとブラックなネタが仕込まれてておもろいです。
性癖がバグってる女性も登場しますし、
主人公の事が好きなヤリマンも登場します。
真面目そうに見えるのにヤリマンとは^^;
特に酷い面白いのはこの女騎士さんです。
サラちゃんの側近で騎士をしておりましたが、
コチラの世界にきてからはホームレスになってしまいます。
それからは如何わしいお店で働いたり、
カルト教団のリーダーに気に入られて、
ヒモとなり、
あそびにんにまで堕落します。
本人が真面目でも生活環境が悪いと堕落してしまうという事がよく分かる例で、非常に勉強になります。
◆サラちゃんが魅力的
本作をただの面白アニメだと思ってはイケません。
メインヒロインであるサラちゃんは元は皇女なので、とても優秀です。
優秀ではあるのですが、年相応の可愛さを持っており、
甘え上手な処がとても可愛いです。
類まれなるカリスマ性を持っており、学校に通い始めたら数カ月で生徒と教師と保護者達を掌握していたのには驚きを禁じえませんでした。
どこぞのヒモになった騎士とは大違いです。
本作の見どころは、
・コメディー的な面白さ
・社会の厳しさを教えてくれるシーンが多い
・サラちゃんが可愛い
の他に親子愛というテーマもあります。
最初は親子のフリだけをしていた主人公達ですが、正式な親子になります。
この二人のやり取りがとても温かく、本作が並みのコメディー作品とは異なる優れた点だと評価しております。
TVアニメ「変人のサラダボウル」ノンクレジットオープニング/和ぬか「ギフにテッド」
あとOPが非常に素晴らしいです。
この実写をふんだんに取り入れた手法は一見目新しく凝った作りに見えますが、実際は作画カロリーを抑えた手抜きな手法です。
それを良く魅せられるかどうかは制作陣のセンスが問われますので、このOPを観ただけでも優秀な方々が制作されているという事が伺い知れます。
OPはアニメの顔とも言えるので、予算が多くないにしてもこういった手抜きをして視聴者を上手く誤魔化して欲しいモノです。
◆唯一残念だった点
本作の評価を★4にするか★3にするかでかなり悩んだのですが、最終話の見せ場が「ぁあ、こんなモンか」といった感じだったので、最終的に★3とさせて頂きました。
個人的にはかなり面白いと感じましたので、どうか続編の制作もお願い致します。
あとどうでもいい話ですが、私の推しはプリケツちゃんです。トキシッコも好きな私です
それでは、良きアニメライフをノシ

























