評価：★★★(日常系アニメの新天地)

概要

博による日本の青年漫画。2016年から集英社のウェブコミックサイト『となりのヤングジャンプ』にて隔月連載中。

2022年3月時点で単行本の累計発行部数は80万部を突破している。

あらすじ

中学1年生の少女、明日小路（あけび こみち）を中心にした青春学園漫画。

タイトルは、舞台となる私立蠟梅（ろうばい）学園中等部の旧制服であるセーラー服を、主人公の小路が全校で唯一着衣していることからきている。

物語は小路が同級生一人一人と友人関係を深化させることにスポットライトが当てられ、基本的に1話、あるいは2話ごと一区切りがつけられる。

特徴として、登場人物の動きをコマ撮りしたような描写や、枠線が全くない一枚絵のような頁が度々存在する。

明日ちゃんのセーラー服 - Wikipediaより抜粋

日常系アニメがお好きな皆様に是非オススメの一作で御座います。

こちらが主人公であるパーフェクトヒューマンの明日小路（あけび こみち）ちゃんです。
学業優秀で並外れた身体＆運動能力
そして明るくて快活な性格で、凄まじい程の人望を集める天使ちゃんです。

本作の良い処は「作画が凄い」事が挙げられます。

何気ないシーンの背景が半端無かったりします。

そう聞いて「どんなんやろ？」とチョチョイと検索して出てきた画像を観ると「登場人物は普通やな？」と思われるかもしれません。
本作の良さは視聴して初めてわかります。
正直割と手を抜いてる処はあると思います。
全箇所神作画で制作するのは膨大な制作費が掛かりますので、現実的ではありません。
重要度の低いシーンは手抜き、魅せるべきシーンはしっかりと描くというのがアニメの理想形だと私は思います。

本作が神がかっている点は時折出現する宗教画の様な尊さを持つ止め絵にあると思います。
この表現方法は従来にはなかった手法です。
※あったかもしれませんが、少なくとも評価されたアニメは記憶にありません。
これをスクショで観ても心は動かないかもしれませんが、アニメで観ると心を奪われます。

他の登場人物もすべからく可愛いです。
登場人物の多いアニメなのですが、それぞれのキャラがしっかりと印象に残ります。
各キャラを掘り下げたエピソードがある訳でも無いのに凄い事です。

特に小路ちゃんの妹の花緒ちゃんはプロ幼女先輩(cv.久野美咲)が演じておられますので完璧です。

◆本作の短所

世間の評価も高く、私自身も大好きな作品ではありますが、社会現象を巻き起こすほどではありませんでした。
ここからは本作の欠点について挙げさせて頂きます。
・主人公一強

主人公の小路ちゃんが余りにも強すぎます。
他の日常系作品ですと人気が分散しがちです。
主人公と同等、時にはそれ以上の人気キャラがいる事があります。
例えばけいおん！だったら主人公の唯ちゃんの他に澪ちゃんやあずにゃん辺りが人気です。
それは主人公が魅力的では無いという事では無く、主人公並みに魅力的だからであってその人気が作品の評価や思い入れを高めてイキます。
本作に関しては魅力的なキャラは多数いても主人公と比べると大分見劣りしてしまいます。
それは主人公抜きのエピソードが殆ど無くて、どんな場面にも主人公が絡んでくるので仕方の無い事だと思います。
キャラ数の多さは作品の幅を広げますが、人気が分散し過ぎる原因にもなります。
原作はちょっとしか読んで無い私ですが、今後この課題が克服されるのかどうかは楽しみではあります。
・中一に見えない

一部のキャラを除いてあまりにも発育が良過ぎます。
中一という設定なのですが心身共に育ち過ぎなので、その点を気にする方もいらっしゃると思います。

◆結局は名作

ちょっとディスりが入りましたが、結局の処本作は名作である事は間違いありません。
原作者はスーパーカブの挿絵も担当していた博先生です。
原作も素晴らしい作品なのですが、本作のアニオリエピソードのクォリティーは原作ファンを唸らせるほどの出来です。

TVアニメ『明日ちゃんのセーラー服』ノンクレジットOPアニメーション／OPテーマ「はじまりのセツナ」蠟梅学園中等部1年3組
まぁこのOPを観れば普通のアニメで無い事はすぐにわかると思います。
本作のウリは萌えを超越した尊さです。
尊さの極みかもしれません。
楽曲の良さはOPだけでは無く、最終話の神回も凄いです。
キャラデザヨシ！作画ヨシ！音楽ヨシ！
従来の日常系アニメには無かった手法と魅力を兼ね備えた名作を是非ご覧になって頂きたいです。
それでは、良きアニメライフをﾉｼ

にほんブログ村