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【名馬列伝】グラスワンダー【不死鳥】

度重なる故障を乗り越えてグランプリ三連覇を成し遂げたグラスワンダーの紹介記事です。
最強世代の一角を担い、スペシャルウィークキラーとしても有名なグラスちゃんの原作を知って頂けましたら幸いです。

◆生い立ち

1995年生まれでアメリカ合衆国にて生産されます。

1996年9月にキーンランドで行われたセリ市(セプテンバーセール)に上場され、日本から参加していた尾形充弘調教師の目にとまり、同行していた伊東純一氏が25万ドルで落札します。
尾形氏は本馬を選んだ理由について「具体的には飛節の位置が高い馬だった事、肩が非常によく寝ている事、全体のバランスがいい事。それから後躯の発達が非常によかった」と述べ「いい買い物だった。走る馬だから見ていてくれ」と得意気だったそうです。
ちなみに競っていた相手はアラブ首長国連邦ドバイの大馬主・ゴドルフィン氏でした。
同年11月、日本へ輸送され北海道苫小牧市のノーザンファーム空港牧場に到着。
育成調教が行われた同場では、その動きの良さから高評価を受けます。
なお、後にもう1頭「グラスワンダー並みの馬がいる」評されるのが、後年宿命のライバルとなるスペシャルウィークでした。

デビュー前に尾形氏より「外国産馬でちょっと面白い馬がいるんだが乗るか?」と声を掛けられた的場均騎手ですが、乗り味の良さや終いに軽くスパートを促してからの反応の良さに大いに驚き「この馬はモノが違う、とはっきりと認識した。間違いなく、将来は超一流馬になるだろう。今までにもいろいろな2歳馬に乗ってきたが、これはそのなかでもまぎれもなくトップクラスといえる1頭だ」と大絶賛し、主戦騎手となります。

◆ジュニア期

デビュー戦からG1の朝日杯まで全て単勝1.数倍の断トツ人気で勝利します。

スタートが苦手で出遅れ気味でも重馬場でも関係無しに勝ちを積み重ね、勝ちタイムも古馬顔負けのレコードタイムを叩き出したりもしました。
この年に獲得した称号は「最優秀3歳牡馬」だけでしたが、年度代表馬投票において得票数10票を獲得しております。
2歳馬が年度代表馬に投票されるというのは極めて異例であり、グラスワンダー以降、年度代表馬に投票された2歳馬は存在しません。
年度代表馬の選考を務める方々からは「次元が違う」「超大物」と賛辞が相次ぎ「JRA史上最強の2歳馬」「マルゼンスキーの再来」と呼ばれる程でした。

◆クラッシック期

3月15日、右後脚の第3中手骨を骨折している事が判明し春シーズンが絶望的となります。

目標としていたNHKマイルカップはエルコンドルパサーが勝利し、復帰戦はあの伝説の毎日王冠となります。

久々のレースな上に相手はノリに乗ってたスズカさんでした。
早仕掛けでスタミナ切れになった事もあり5着に終わります。
尾形調教師は「この馬の力の片鱗は見れたので問題無い」とコメントしましたが、続くアルゼンチン共和国杯では1番人気ながらも6着に沈みます。
この敗北により目標としていたジャパンカップを回避する事になり、関係者の間でも「距離適性に問題は無さそうだが、早熟馬だったのかもしれない」と能力を疑問視する声が挙がります。
実は同期のエルコンドルパサーの主戦騎手は元々的場氏だったのですが、グラスに乗り替わった事により「的場は選択を誤った」との世評が生まれてしまいます。
次戦となる有馬記念前の調教では的場騎手が鞭を連打してグラスワンダーを鼓舞した処、その様子は却って「あの馬は終わった」と他陣営の冷笑を誘ったそうです。
G1馬が8頭も揃い、ウマ娘化した競走馬ではメジロブライト、セイウンスカイ、エアグルーヴ、キングヘイロー、メジロドーベル、マチカネフクキタルなどが出走しております。
長期休養以降最高と言われるまでに回復したグラスでしたが・・・

メジロブライトを抑え、1年ぶりの勝利を飾ります。
天才ホース復活の瞬間でした。

◆シニア期前半

当初は3月の中山記念から始動する予定でしたが、右肩に筋肉痛を生じて回避。
産経大阪杯を新たな目標に切り替えられますが、競走前の最終調教後に左眼の下部に裂傷を負っているのが発見され、こちらも回避となります。
結局復帰戦は短距離の京王杯スプリングCでしたが、上がり3ハロン33秒3というタイムで勝利します。

続く安田記念では落馬寸前の馬を避けた際にスパートの合図と勘違いしたグラスに力みが生じ、最後の直線で苦しくなる結果に繋がったとの事でした。
これが左回りが苦手になった原因だとも言われております。

そしてスペとの初対決となる宝塚記念に出走します。
ファン投票ではスペと人気を二分し「二強対決」と言われたのですが、スペ陣営は「これに勝ったら凱旋門賞に挑戦しますw」と強気な姿勢を見せておりました。
アニメではスズカの事ばかりでグラスちゃんを舐めていたスペでしたが、

アニメ同様わからせてやりました。

この敗戦によりスペの凱旋門賞挑戦は無くなりました。

◆シニア期後半

秋は前年5着と敗れた10月の毎日王冠から復帰で、単勝1.2倍の1番人気に支持されますがハナ差で辛勝します。

やはり左回りが苦手なグラスです。
次戦はジャパンカップに出走予定でしたが、左脇腹に筋肉痛を生じたため回避します。
※左回りコースでの調教が試みられていたせいかもしれません。
その後調子がなかなか上がらない状態で有馬記念に駒を進めます。

わずか4cmの差でしたがグラスが勝利します。
武豊騎手が勝ったと勘違いしてウイニングランをしてしまう程の僅差でしたが、有馬記念連覇はスピードシンボリ&シンボリルドルフに次ぐ3頭目で、グランプリ三連覇は史上2頭目という快挙を成し遂げます。

年度代表馬は海外で活躍したエルコンドルパサーに奪われましたが、その差は僅差でグラスとスペには「特別賞」が授与されました。

◆スペ不在で燃え尽きる

スペシャルウィークとエルコンドルパサーが引退した事により、種牡馬入りしても牝馬を奪い合う形になりそうだとの事で、引退が先延ばしとなります。

天皇賞春と凱旋門賞を目標に現役続行となりますが、骨折を疑ったほどの歩様の乱れが生じたり、馬体重が凄く増加したりと良く無い状態が続きます。
日経賞では当たり前の様に1番人気となりますが、いい処なく6着で、前年度勝利した京王杯スプリングCも終始後方のまま9着に終わります。

続く宝塚記念では2番人気ながらもテイエムオペラオー優勝の後方で6着となり、レース直後左第三中手骨骨折が判明し引退を余儀なくされます。

◆種牡馬としての実績

・マルカラスカル(中山大障害、中山グランドジャンプ)
・スクリーンヒーロー(ジャパンカップ)
・アーネストリー(宝塚記念)

・セイウンワンダー(朝日杯)
母の父としてはメイショウマンボ(オークス、秋華賞、エリザベス女王杯)などがおります。

グラスの曾孫にあたるピクシーナイトがスプリンターズSを優勝し、父子四代でのG1競走制覇を達成。
これは1984年にグレード制が導入されて以後、直系牡馬での達成はJRAにおいては史上初だったりします。

◆グラスのイメージ

外国産馬なのに何故か和風のイメージがあり、ヤンデレ要素も兼ね備えているグラスちゃんです。

情報量多めなのですが、当時のグラスの評価やイメージを以下に記します。

ライスシャワーの主戦騎手としても有名な的場騎手

「もしずっと満足な調子で出走できたなら、もっと凄い成績を残していたと思う。僕の騎手人生の中で巡り会った、最高の馬だと断言できる。それだけもの凄い馬だった」

競馬評論家の大川慶次郎氏

「右回りはシンボリルドルフ級」

競馬漫画家のよしだみほ先生

「大きいところを勝って、やっぱり強いのかなって思ったらケガでいなくなっちゃうし。強いのか弱いのか、最後までよくわかりませんでした」

「人間が引いたレールにはまってくれなかったんだよね、彼は。だからキャラもはっきりしなかったし、マンガにもなかなか描きにくかった」

と、強いんだけど漫画家先生でもキャラ付けが難しいと言わしめたグラスちゃんです。

加えて食欲旺盛で、寝ながらたんぽぽを食べてたら太り過ぎたというエピソードもあるくらい情報量が多いので、それをウマ娘に落とし込むのは凄く大変だったと思います。

その結果、和の要素を取り入れた真面目なスペちゃん大好きヤンデレ娘というてんこ盛りな感じになってしまったのでは無いでしょうか?

スペちゃんキラーとして活躍し、スペ引退後は急にヤル気を無くして勝てなくなる辺り、ライバル視する設定よりも好き過ぎて認めさせてヤル!という方向性に向かったと思われます。

ウマ娘では意外とヤンデレキャラは少ない(他にいましたっけ?)ので、今後もその方向性で活躍して欲しいと思う私です。

それでは、良きウマ娘ライフをノシ

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