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【名馬列伝】キングヘイロー【不屈の王】

最強世代の一角を担ったキングヘイローですが、実績的に甘く見られてる節があると思います。
ウマ娘をアニメ化するにあたって、スペのライバルが3人だと微妙だからキングも含めて5人だったら丁度いいかな?的な感じでクローズアップされたとか思ってませんか?
おまけじゃないんです。
今回はキングが一流なのは血統だけでは無い事を世に知らしめる記事となります。

◆超良血

父ダンシングブレーヴ、母グッバイヘイロー、母父Halo。
父は光速の如き末脚でG1を4勝した80年代欧州最強馬で、母はケンタッキーオークス等G1を7勝した程のガチ名牝です。
「何故こんな凄い血統の馬が日本で走るのか?」と言われる程の良血の中の良血なキングヘイロー。
しかも馬体も抜群に良く、デビュー前から物凄い期待を背負っていたキングでした。

◆ジュニア期

1997年、京都でデビューしたキングは3戦目の東京スポーツ3歳Sまで順調に勝利します。
4戦目となるラジオたんぱ杯3歳Sでは断然の1番人気に推さるも、最後の直線でに差されて2着でしたが、期待に応える活躍でクラッシック戦線の主役になりうる存在でした。
同期の強い馬と言えばエルコンドルパサーとグラスワンダーは外国産馬でクラッシックへの出場は出来ませんし、スペシャルウィークやセイウンスカイはこの時点では大した実績を挙げておりません。
この時点でのキングの評価はかなり高かったのは間違いありませんでした。

◆クラッシック期前半

年が明けて初戦は3月の報知杯弥生賞でした。
実績的に1番人気となりますが、ジュニアカップを圧勝してきたセイウンスカイの逃げを捉えきれず、きさらぎ賞で能力の片鱗を魅せたスペシャルウィークにも敵わず、2頭から4馬身離された3着に終わります。
続く皐月賞ではスペシャルウィークを抑え込み猛然と追い詰めますが、逃げたセイウンスカイは捉えることが出来ず2着でした。
確かに負けは負けですが、スペに先着してウンスをあわやという処まで追い詰めたのは普通に凄い事です。

ダービーでは果敢に逃げを打つも、当時史上2番目にあたるハイペースとなり直線で失速し14着と大敗してしまいます。

◆クラッシック期後半

秋初戦は神戸新聞杯で3着、京都新聞杯ではスペの2着でした。
スペとの差はクビ差で、かなり惜しいレースではありました。
クラッシック最終戦となる菊花賞では3番人気に推されるも5着と敗北します。
年末の有馬記念ではもうメッキが剥がれたというか、そんなに強く無いという評価を受け10番人気となり、結果は6着。
同期の最強世代と比較すると、スペはダービーを制覇し、ウンスはクラッシック2冠、エルはジャパンカップ含めG1を2勝、グラスもこの有馬記念を勝ってG1を2勝です。
キングは皐月賞2着の実績はあれど、重賞の勝ち星はGⅢを1勝だけとかなりの差をつけられてしまいます。

◆シニア期

「これだけの世界的な良血、絶対にG1を獲らせなくてはならない」
関係者のキングに対する思いは日増しに強くなっていきます。

東京新聞杯、中山記念と重賞を連勝し、タイキシャトルの抜けたマイル路線の中心的存在として期待が掛かりますが、2番人気で迎えた安田記念では何と11着。
その後宝塚記念、毎日王冠と同期のグラスが優勝しますが、キングはそれぞれ8着、5着という成績に終わります。
スペが勝った天皇賞秋も7着と全くいいとこ無しでしたが、続くマイルCSでは2着、スプリンターズSでは3着と健闘します。

◆悲願のG1制覇

年明け初戦は初のダートレースとなるフェブラリーSでしたが、1番人気に推されながらも13着と大敗。
砂を被った事でヤル気を無くしたそうですが、ウマ娘のキングもダートが嫌いでしたね^^;
正直当時の私は「もう引退した方がいいんじゃね?」と思ってたのですが、この次のレースでキングの悲願が達成されます。

さぁ大外から、大外から、やはりキングヘイロー跳んできた!

キングヘイロー跳んできた!キングヘイローか!

キングヘイローが撫で切った!!

高松宮記念で物凄い末脚を披露し、悲願のG1制覇を成し遂げます。
調教師の坂口氏はこの勝利に人目もはばからず涙したそうです。

その後のキングの成績は、
・安田記念 3着(日本馬最先着の健闘)
・スプリンターズS 7着(残念)
・マイルチャンピオンシップ 7着(残念)
・有馬記念 4着(後方から追い込んで頑張った)
で引退となりました。

◆キングの競争能力

唯一勝利したG1は短距離で、マイルのレースでもそれなりの実績がある上に体型的に見ても短距離向きと思われますが、血統的には中距離が得意なはずで、菊花賞や有馬記念で上位に入着している事から長距離も苦にしない能力があるはずです。
それではキングの適性距離はどこなのでしょうか?
実はキングは精神面に問題があり、かなり我儘な馬だったそうです。
雨も砂を被るのも揉まれる競馬も嫌いで、少しでも気分が悪くなるとレースを投げ出してしまう癖があり、引退レースとなった有馬記念ではオペラオー包囲網に加わらず大外を走っていたのはそうしないとまともに走ってくれないからという理由でした。
なので、短距離が得意な訳では無いけど距離が長くなるとヤル気を無くしやすいので、万能な距離適性を持ちながらも、どの距離においても真価を発揮する事が出来ないという不器用な馬だったのです。
もし精神的な未熟さが無ければ、古馬になってもスペやグラスと互角の勝負が出来ていたかもしれないと考えると非常に残念です。

◆種牡馬としての実績

・ローレルゲレイロ(スプリンターズS、高松宮記念)
・メーデイア(JBCレディスクラシック)

そしてオークス、秋華賞を制したカワカミプリンセスです。
母の父としてはピクシーナイト(スプリンターズS)などが有名で、ウンスちゃんとは異なりなかなかの成績を収めました。

◆首を下げない

敗れても、敗れても、敗れても

絶対に首を下げなかった緑のメンコ、不屈の塊

どんなに負けても首を下げない(諦めない)という意が込められたJRAのCMなのですが・・・
キングの走りはメンコとシャドーロール抜きにしても、どこにいるかわかるほど首が高いフォームでした。
走るのに不向きなフォームなので「絶対に首を下げなかった」いうナレーションに対し「首は下げとけ」とツッコミたくなります。
ちなみに母であるグッバイヘイローも同様に首の高いフォームで、キングの産駒たちにも遺伝してるのが面白いです。
キング自体は我儘な馬で不屈だったのは坂口調教師と関係者だった訳ですが、そこを指摘するのは無粋なのでやめましょう^^;

最強世代の中では脇役にしか過ぎなかったキングを人気キャラに仕上げたサイゲさんの手腕には驚かされるばかりです。
キング=一流
キング=不屈
というイメージが定着し、ぱかライブで声優さんが何かする度に「流石はキング」「流石は一流」というコメントが流れるのを嬉しく感じます。
キングが一流だったのは血統だけでは無く、競争能力もまた一流だったという事が世に伝わりましたら幸いです。
それでは、良きウマ娘ライフをノシ

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