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アニメ批評その1023 映像研には手を出すな!

評価:★★★(素晴らしいアニメだけどマニア向けかも)

概要

大童澄瞳による日本の漫画作品。

『月刊!スピリッツ』(小学館)にて、2016年9月号より連載されている。

人並み外れた空想力を持つ浅草みどり、金儲けが好きな長身の金森さやか、カリスマ読モだがアニメーター志望の水崎ツバメの3人を主人公に、女子高生によるアニメ制作活動を描くストーリー作品。

TV Bros.(東京ニュース通信社)のマンガ賞「ブロスコミックアワード2017」大賞を受賞。

あらすじ

芝浜高校に入学した浅草みどりは、アニメを作るのが夢だが一人では行動できない小心者。

浅草は友人の金森さやかを誘いアニメ研の見学に行くが、そこで水崎ツバメと遭遇。

親から反対されているが、アニメーター志望の水崎は浅草と意気投合。

金森は教師にハッタリをかましてまるめこみ「映像研」を立ち上げ、バラックの部室も確保。

アニメで「最強の世界」を作るため、3人は奮闘する。

映像研には手を出すな! - Wikipediaより抜粋

SHIROBAKOの女子高生版といえなくも無いです。
SHIROBAKOと比べるとコメディー色が強いのですが、アニメ制作の大変さが学べる貴重な作品です。
以下に本作の特徴について解説させて頂きます。

◆キャラデザについて

原作のキャラデザを否定するつもりは無いのですが、アニメ化に際してもう少し可愛くした方が良かったんじゃ無いかと思います。
慣れてしまえば全然気にならないのですが、未視聴の方がこのキャラデザを見て視聴意欲が湧くか?という話になりますと結構ハードルが高いと思われます。
また主人公役(浅草さん)に伊藤沙莉さんを起用したのもどうかと思いました。
私個人の好みでいえば伊藤さんの演技はとても良かったと思いましたし、浅草さんのイメージにも合ってたと感じました。
しかし、実写がメインでアニメ声優初主演の方にいきなり主人公を演じさせたのは博打の様に受け止められ兼ねませんし、少々ハスキー過ぎるお声に違和感を感じる方もいらっしゃった様です。
ある程度実績のある方が演じた場合は「今回はこーゆー役なんだな?」と納得しやすいのですが、アニメ初演技となると視聴者の目は厳しくなりがちです。
決して伊藤さんの演技が悪かったという事では無いのですが、浅草さんは台詞の言い回りも含めて女子高生らしさが全く無いキャラなので、もう少し可愛らしい声の方が万人ウケしやすかったのでは無いかと思いました。

◆分かり難い部分について

浅草さんがスケッチブックに設定をガーっと描き殴るシーンが結構あるのですが、

この時の台詞がマニアックかつ長いです。
私は一時停止して見返したりしましたが物凄い情報量で、人によってはこれに嫌気が差してしまうというか、疲れてしまうかもしれません。

あと、空想した世界の話がまるで現実世界にも干渉してる様に見えるシーンが多々あり、理解力の低い方がご覧になると状況を把握するまでに時間が掛かりそうです。
「えっ!?」と思う様なシーンから現実に戻って「ぁあ、虚構のシーンか」と気づかせるのはありふれた手法ではあるのですが、近年はそういった事も理解出来ないアニメファンが増加してるとの事なので、ある意味馬鹿発見器にはなるのですが・・・
この話はここまでにしときます。

SHIROBAKOの様なアニメがお好きな方は高確率で楽しめそうではありますが、普通に生活してゆく上では全く必要の無い知識の説明が長めの尺でありますので「別にそんな説明いらんのやけど?」と思われるのが普通です。
理解力の高い方でも、ぼぉ〜とした意識で視聴してると置いてけぼりを喰らいそうです。

◆実写化が失敗した

実写化した劇場版が興行収入1億円と大爆死でした。
内容については賛否が分かれまして、原作と違って美人を起用した事に関してはまぁ実写なので・・・とは思うのですが、演技力に関しては残念だったという評価多数です。
アニメの実写化にしてはまともな内容だったというご意見が多かったので駄作では無かったと思いますが、そもそも実写化のハードル自体高いので、超有名という訳でも無い本作を題材にしたのは宜しく無かったと思います。
実写化の失敗により、アニメの方も少しイメージが悪くなった感があります。

TVアニメ「映像研には手を出すな!」OP映像
アニメのOPもヲタウケする様な感じでは無かったのもマイナス要素です(私は好きですがw)

◆キャラが魅力的

ここまでディスり多めで解説してしまいましたが、主要の3キャラが非常に魅力的です。
まず長身の守銭奴金森さんの有能さが目に付くのですが、話が進んでゆくと「ここまで凄いのか!」と驚かされます。
そこまで有能な人物に育った経緯も描かれており、見た目以外は非常に好きなキャラになりました。

親が有名俳優でお金持ちな上に美人のカリスマ読モの水崎さんですが、本人はアニメーター志望という設定がテンコ盛りのお嬢さんです。
最初は「挫折を知らないお嬢様がアニメ制作の厳しさに触れて挫けそうになるのかな?」と思ってたのですが並外れた観察眼の持ち主で、絵が上達した経緯もちゃんと掘り下げられてて感動しました。

若干ウザさを感じた主人公の浅草さんですが、先に挙げた二人同様凄い能力の持ち主です。
その能力を上手く、いや強引に引き出しているのが金森さんであり、苦労を重ねながらアニメを制作する過程がとても面白いです。

◆完成したアニメも素晴らしい

本作は全12話の中で、3本のアニメを完成させます。
他の部の助力があったにせよ、進行役の金森さんを抜いたら実質2人の学生だけでここまでのアニメーションが作れたら凄すぎでしょwとは思いましたが、そう思いながらも感動してしまった私です。

◆総評

SHIROBAKOぐらい受け入れやすいキャラデザ&声優で「大体こーゆー感じでアニメは製作されてマース」といった内容だと素人ウケすると思うのですが、本作は更にディープな感じなので間違い無く人を選ぶと思います。
本作を制作したのは「サイエンスSARU」という実績的にはまだまだの会社です。
素人意見で恐縮ですが、アニメーションを制作する技術は非常に高そうではありますが、視聴者ウケするキャラデザやキャストが出来る様になって頂けると嬉しいな!と言わせて頂きます。
私個人の感想と評価はかなりの高評価なのですが、ある程度のアニヲタであれば既に視聴済でしょうし、そうで無い方となるとちょっとオススメし難い部分もありますので、評価は★3です。
円盤の売上は4000枚弱という事なので、2期制作に期待させて頂きます。
それでは、良きアニメライフをノシ

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