アニメ批評その1051 ノケモノたちの夜
この記事の原稿をechoさんから受け取った時に「ノケモノたちの夜?けもフレ2ですか?」と聞いて「ノケモノはいない!」と怒られた私です。
という事で、毎週水曜日恒例のechoさんのアニメレビュー記事となりマース。
評価:★★(美女と野獣のダークファンタジー、キャラデザがなぁ…)
概要
週刊少年サンデー連載され完結済みの漫画を原作としたアニメ。
2023年1月からTOKYO MXなどで放送された。
19世紀末のロンドンを舞台に、孤児の少女と悪魔の絆と戦いの物語。
あらすじ
19世紀末、ロンドン市内で物乞いをする少女、ウィステリア。
教会の屋根裏部屋で暮らす彼女の唯一の楽しみは、午前零時過ぎに屋根裏部屋の一番奥の窓を3回叩けば、大悪魔のマルバスがやってくることだ。
彼との出会いは、物乞いをするウィステリアの近くをマルバスが通りかかったとき、視えないはずの彼の姿が視えてしまったことだった。
傍にいる悪魔が、救い。
傍にある少女が、暇潰し。
19世紀末、大英帝国の片隅での2人の出会いが居場所を求め彷徨う物語を紡ぎ出す。
孤独を分かつ者たちに囁く悪魔と少女の常夜奇譚。
週刊少年サンデーで連載されていたマンガが原作で、人間の少女と悪魔の絆や戦いを描くダークファンタジーです。
いわゆる美女と野獣モノで、能力も無い人間の不幸な女の子と、ちょっと強引だけど強くて守ってくれるケモナー悪魔というキャラクター配置が、いかにも女性向けなアニメだなと思ったのですが、少年紙連載だとは驚きました。
最初に感じた通り女性人気が非常に高い作品みたいですが、少年紙原作だけあってダークな世界観とバトル要素の強いアニメで、男性が見ても楽しめる作品だと思います。
主人公のウェステリアは天涯孤独で、人買に拾われ物乞いをしていて、悪魔のマルバスと出会い助けを求めた時に視力を捧げて盲目になります。
優しくて、真っ直ぐで、一生懸命な応援したくなる女の子です。
一方のマルバスは、退屈な生活を送っていた不老不死の悪魔で、自分が見えるウィステリアの元に通っているうちに、彼女を助けて一緒に旅をする事になります。
かなりハードな世界観でストーリーは面白く、バトルでもウェステリアは何度もひどい目にあったりしてダークファンタジーらしい作りになっています。
ただ、作画はそれほど良くなくてバトルシーンも迫力ある作りにはなってません。
何より悪魔のキャラデザが妙に可愛らしく、ワンコみたいなんですよね…。
こればかりはアニメスタッフが悪い訳ではなく、原作準拠のキャラデザではあるので、かなり気になりますが割り切ってみるしかなさそうです。
絵柄の割にハードなストーリー、そして美少女と悪魔の尊い関係が楽しめる作品です。
ダークファンタジーが好きな方、そして女性向けアニメが好きな方には特にお勧めです。
では、良きアニメライフを!