アニメ批評その653 アルドノア・ゼロ
評価:★★(不安定なキャラデザと読めない主人公の思考)
概要
『アルドノア・ゼロ』(ALDNOAH.ZERO)は、A-1 Pictures・TROYCA共同制作による日本のオリジナルテレビアニメ作品。
分割2クールで、第1クールは2014年7月から9月まで、第2クールは2015年1月から3月まで放送された。
AICからの独立組の1つ、TROYCAがA-1 Picturesと共同制作するオリジナルロボットアニメ。
監督はTROYCAの取締役であるあおきえい、ストーリー原案は製作にも名を連ねるニトロプラスの取締役である虚淵玄、シリーズ構成は高山カツヒコ、キャラクターデザインは漫画家の志村貴子による原案を基に松本昌子が担当している。
監督のあおきえいによると本作は“王道”を目指して制作された。
物語の主人公と呼べる人物は3人存在し、地球側の主人公として界塚伊奈帆、火星側の主人公としてスレイン・トロイヤード、その中心に位置する主人公としてアセイラム・ヴァース・アリューシアを挙げており、複数の人物からなる群像劇を意識しているのだという。
また、ロボットアニメ作品としては「リアルロボット路線でいま一度、物語をつくるとどうなるか」という視点で製作され、地球側のロボット(カタフラクト)が工業的なデザインのリアルロボット、火星側が古代文明の超技術を導入したスーパーロボットとして位置づけられており、「火星側のスーパーロボットをどうやって地球側のリアルロボットが倒していくか」を全体のコンセプトとする。
あらすじ
1972年、アポロ計画の最中に月で地球と火星を繋ぐ古代文明の遺産「ハイパーゲート」が発見された。
地球はレイレガリア博士を中心とする調査団を火星に派遣する。
その後、火星で古代火星文明のテクノロジー「アルドノア」が発見され、火星側の独占の主張と地球側の共有化の主張が対立し、徐々に火星と地球との軋轢が増していった。
1985年、レイレガリア博士は自らを皇帝と称し、火星に「ヴァース帝国」を建国。
1999年、新皇帝となったレイレガリアの息子、ギルゼリアが地球へ宣戦布告する。
しかし、突如ハイパーゲートが暴走を起こし月が砕ける大惨事「ヘブンズ・フォール」が発生。
ギルゼリアの戦死も伴い、2000年に地球と火星間で休戦協定が結ばれた。
この時の教訓から地球側はヴァース帝国軍との交戦を想定して、人型機動兵器「カタフラクト」の操縦・戦闘技術の指導を義務教育として導入することを決定する。
Fate/Zeroのあおきえいさんが監督で、ストーリー原案には虚淵玄さんです。
共同とはゆえA-1 Picturesの制作という事で私の期待感はMAXに達していた訳です。
ロボによる戦闘シーンは全体的にカッコよく、ストーリーも序盤は神がかっていた気がします。
Aldnoah Zero OP / Opening [HD]
Kalafinaが歌うこの素晴らしいOP
どう考えても面白そうですよね?
それではキャラデザをご覧下さい。
主人公
もう一人の主人公
姫様
敵の軍人
ざっと挙げましたが、共同制作が関係しているのかどうかはわかりかねますが、キャラデザが2種類ある様な感じで統一感がありません。
キャラデザが悪いという事では無く、何故どちらかに寄せる事が出来なかったのかが謎で観ていると強い違和感を感じてしまいます。
二人の主人公も敵同士ではあるのですが目的は同じです。
本来は共闘するべきなのですが、めちゃんこ仲が悪いのが理解に苦しみます。
3話辺りは神掛かってた気がするのですが、それ以降緩やかにトーンダウンして、2期以降はどんどん微妙な印象に変わっていきました。
ストーリーもですが、主人公達の考えが理解も共感も出来なかった点が非常に残念でした。
様々なレビューを目にしましたが、
「出来はいいけど感情移入出来なかった」
「1期はよかったけど~」
という感想が多かったので、そういう事なのだと思います。
他にも残念に感じた事はあるのですが、ネタバレになるので我慢します。
傑作になる可能性を感じていただけに残念です。
雰囲気で「カッコいいアニメだな」という楽しみ方もありますし、所々良いシーンもありますので強くはオススメしませんが気になった方はどうぞです。
それでは、良きアニメライフをノシ