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アニメ批評その910 ロード・エルメロイⅡ世の事件簿

評価:★★★(ウェイバーくんが大人になりました)

作風

虚淵玄によるスピンオフ小説『Fate/Zero』に登場したウェイバー・ベルベットをフィーチャーしたミステリー作品。

それ以前に『Character material』で発表されていた「ロード・エルメロイII世」だが『Fate/Zero Material』でウェイバーの後身であることが明らかにされており『Fate/Apocrypha』、『Fate/strange Fake』、『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』などでも脇役として登場していた。


著者の三田誠はTYPE-MOON作品参加は本作が初めてである。

当初は『Character Material』で言及された冬木市の聖杯戦争の解体に関する物語が考案されたが、エルメロイII世の能力が活かせるミステリー作品となった。

これには、TYPE-MOONが『Fate/Apocrypha』および『Fate/Grand Order』といった様々なジャンルの『Fate』シリーズや『月姫』のリメイク版を製作していたことを受け、TYPE-MOON作品の新たな一面を見せたいとする三田の考えがある。

また、TYPE-MOONの別作品に登場するキャラクターをゲストとして参加させることで、世界観を共有するTYPE-MOON作品をつなぐ架け橋となるような作品にすることも志向されている。

あらすじ

舞台は、日本の冬木市にて行われた第四次聖杯戦争から10年後のイギリス。

第四次聖杯戦争参加者の一人であるウェイバー・ベルベットは、人間的にも魔術師としても大きく成長を遂げ、同聖杯戦争で戦死した恩師のエルメロイ教室を買い上げて魔術協会の一角である時計塔の講師に就いていた。

そして、エルメロイ派の次期当主でもあるライネス・エルメロイ・アーチゾルテの要請により、エルメロイ派の当主の座を預かり、ロード・エルメロイII世と呼ばれるようになっていた。


そんなエルメロイII世のもとへ、義妹となったライネスが『魔術絡みの厄介な相談』をたびたび持ち込む。

そこから起きた事件を、エルメロイII世は持ち前の分析能力で解決の糸口を見つけ、内弟子のグレイやエルメロイ教室の弟子たち、知り合った魔術師たちの力を借りて謎に満ちた事件を解決していく。

やがて一連の事件の裏に、かつてエルメロイII世と共に第四次聖杯戦争を戦った英霊イスカンダルに関わる、とある計画が浮かび上がる。

ロード・エルメロイII世の事件簿 - Wikipediaより抜粋

Fate/Zeroに登場したウェイバーくんが、

10年経ってこうなりました。
顔つきだけでは無く、中身も大分成長しております。

切嗣さんにぶっ殺されたケイネス先生の

妹さん(cv.水瀬いのり)が出てきまして「お前兄貴の代わりにウチを継げよ!」と言われ、強制的に後継ぎにされてしまいます。
こうしてウェイバーくんはエルメロイII世となります。

主な登場人物としてはこのグレイちゃんです。
エルメロイII世の事を「師匠」と呼ぶ可愛い娘さんですが、作中屈指の戦闘力を持ちます。

本作はミステリー作品なのですが、バトルシーンがちゃんとありますのでFateシリーズがお好きな方ならきっとお楽しみになれるはずです。

また他のFateシリーズで登場したキャラも登場しまして「ぁあ、こういう繋がりがあるんだ」とちょっとした感動が味わえます。
TYPE-MOONの作品はこういった手法が上手いですよね。

ミステリーというか謎解きのシーンが退屈に感じる方や苦手な方もいらっしゃるかもですが、ちょいちょい熱い戦闘シーンが挟まりまるのでその点はご安心下さい。

それと妹ちゃんが性格悪そうで、超私好みです。
どうでもいい話ですみません。


タイトルからFate作品と気づかずスルーしている方が多い本作ですが、バリバリのFate作品です。
今のところ本作を観なくても他のFate作品をお楽しみ頂く事は可能ですが、観ておいて損は無い作品です。
作品のクォリティーも全Fate作品の中でランク付けすれば上位に入りますので、優先度高めでご視聴なさって下さい。
それでは、良きアニメライフをノシ

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