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アニメ批評その716 美味しんぼ

評価:★★★(海原 雄山が我儘過ぎて面白い)

概要

雁屋哲(原作)、花咲アキラ(作画)による日本の漫画。『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)にて、1983年20号より連載。

1987年、第32回小学館漫画賞青年一般部門受賞。

2020年10月時点で累計発行部数は1億3500万部を突破している。

東西新聞文化部社員、山岡士郎と栗田ゆう子を主人公とし「究極のメニュー」作りを通して様々な人々が抱える悩みを、食を通じて解決させるストーリーである。

それまでの料理漫画には見られなかったリアリティあふれる描写が好評を博し、テレビアニメ、テレビドラマ、映画など様々なメディア展開が行われ、グルメ漫画や日本のグルメブームの活性化に寄与した。

あらすじ

東西新聞文化部の記者である山岡士郎と栗田ゆう子は味覚のテストを合格し、同社創立100周年記念事業として「究極のメニュー」作りに取り組むことになった。

文化部のお荷物記者だった士郎と新人記者ゆう子のコンビは不安視されたが、士郎の鋭敏な味覚と広範な知識、優れた調理技術により食べ物を通じて諸問題を解決し、二人は周囲の信頼を得ていく。

しかし、美食倶楽部を主宰する美食家・海原雄山との出会いから、士郎が雄山の実の息子と判明する。

父子は母親の死をめぐる確執から絶縁しており、偶然顔を合わせるたびに意地を張り合い料理対決することになる。

美味しんぼ - Wikipediaより抜粋


料理漫画(アニメ)としてはコレ以上に有名な作品は無いだろぉ!?という位の名作であり、迷作でもあります。

左が主人公の山岡 士郎、右がヒロインのゆう子さんです。

山岡はよく料理をしているので料理人だと勘違いしている方がいらっしゃるのですが、二人は新聞社の社員です。

このオジサンが有名な海原 雄山です。
料理評論家だろぉ?と勘違いしている方も多そうですが、芸術家です。
評論家というよりかは美食を追求したが故に「美食倶楽部」なるモノを創ってしまう程の食いしん坊オジサンです。
自宅に多くの料理人を置く程お金持ちで、家庭の事情で苗字は異なりますが山岡とは親子だったりします。
山岡は学生時代からグルメなお父さんに厳しくしごかれたため、料理の腕と知識を上げる事は出来ましたが、お父さんとは不仲になってしまいます。

息子に構いたいオジサンの海原 雄山と煽り耐性ゼロの山岡が事あるごとに料理対決をします。

山岡自体料理の腕は確かで、知識も豊富です。
主人公としてそれなりの活躍は見せてくれます。
ですが、本作の見どころはこの我儘オジサンに面白みが詰まってます。

「コレを作ったのは誰だぁ!?」
と自分チの厨房にブチキレながら乗り込んでくるのも面白いのですが、それを店でもヤル胆力が凄いと思います。
一口食って「なんだコレは!?」と叫ぶと同時に料理をぶちまけたり、食器を割ったりしてキレ散らかします。
警察を呼ばれてもおかしくない狼藉ですが、作中では「超有名な芸術家であり美食家」という設定なので大抵の事は許されてしまいます。
それにしても同じ料理を何度も作り直させたり、料亭の女将を泣かせたりと「流石にヤリ過ぎでは?」と思わさせるシーンが多々あります。
ハンバーガーを野蛮人の食い物と侮辱したのもどうかと思いますが、営業妨害の様な行為までしていたのには驚きを禁じ得ません。
新規オープンしたばかりのフランス料理店で出された鴨料理に対し、食べる前からいきなり持参してきたワサビをおろし始め「やはりソースよりもワサビの方が美味いな!」「フランス料理よりも日本の懐石料理の方が上だな!」といった失礼極まりない行為&発言もしてました。
どこをどう見ても最初から営業妨害をする気マンマンにしか見えず、性格の悪さが滲み出てます。

彼の驚きのエピソードは枚挙に暇がないのですが、中でも凄いと思ったのはステーキを一口食べて「これは去勢されたオスの子牛の肉だ」と言い当てた事です。
息子に対して「そんな事もわからんのか!?」と偉そうに講釈垂れてましたが、不味いというだけでオスの牛という所まではともかく去勢された牛とまでは絶対にわからんやろwとツッコミたくなります。
息子の山岡との料理対決で負けてしまう事もあるのですが、そんな時は敗北を認めずに「こんな器で料理を出すなんて失礼だろぉ!?」とブチキレて退散したりします。
理不尽の権化です。

そんなキングオブ我儘オジサンですが、見る度に愛着が湧いてきます。
何だかんだ息子の事が気がかりで、構いたくなる・・・かまって欲しい!というツンデレとも言えなくも無い複雑な心境が透けて見えてきます。
彼のおかげで山岡の知識や腕も作中で上がっておりますし、いがみ合いながらも良い関係を築いてる感じです。

本作の放送は1988年〜1992年で全136話です。
かなり古いアニメですが、今観ても全然問題無くお楽しみ頂けます。
youtubeの公式チャンネルでかなり多くの話数を無料視聴出来ますので、試しに数話観てみて下さい。

ちなみに原作の方は2014年から連載が休止されておりまして、炎上騒ぎもありました。
作者の思想を作中のキャラに代弁させているのがキモチ悪いとか、福島県を叩き過ぎだろ!という声も強い本作ですが、そういった部分に目を瞑れば非常に面白い作品です。
アニメ版もかなりツッコミ処が多いのですが、それも含めて私は楽しんでます。
30年前のアニメでここまで面白い作品というのはそうそうありませんので、公式チャンネルから是非お試しでご視聴なさって下さい。
それでは、良き美食ライフをノシ

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