アニメ批評その750　異世界美少女受肉おじさんと

2022/05/07 11:11

評価：★★★(山井紗也香さんの初監督作品)

概要
『異世界美少女受肉おじさんと』（ファンタジーびしょうじょじゅにくおじさんと）は、原作：津留崎優、作画：池澤真による日本の漫画作品。
『サイコミ』（Cygames）にて2019年11月18日から毎週月曜日更新で連載されている。

あらすじ
会社員・橘日向は、冴えない容姿とイケメンな幼馴染・神宮寺司のせいで、モテない日々を送っていた。
「こんなにモテないなら、いっそ金髪美少女になってチヤホヤされたい」と愚痴を零していたら、突然現れた愛と美の女神の手により、司と共に異世界転移してしまう。
そして日向は、目が覚めると金髪美少女になってしまっていた。
日向は男の姿に戻るべく、女神の言うままに魔王を倒す旅に出る。

異世界美少女受肉おじさんと - Wikipediaより抜粋

アラサー男子二人組が異世界転移する物語です。
一人はそのまま転移するのですが、

もう一人は美少女に転生(変化？)します。

親友が美少女化して戸惑う神宮寺司(cv.日野聡)です。

クソ女神のせいで二人は油断すると異性として意識してしてしまう呪いが掛けられます。

本作のジャンルはギャグモノだと思います。
ギャグ調のファンタジーに熱いバトルシーンや高い作画力は必要ありません。
笑えるシーンが如何に多いか？
可愛い女性キャラはいるのか？
などが重要です。

その点において本作はバトルシーンの省エネが激しく、悪く言えば物凄い手抜きのシーンが多いのですが、それが笑えるシーンに昇華されているので全く問題ありません。
女性キャラも萌え要素的なモノはあまり感じませんでしたが、可愛さや面白さという点に関しては文句無しでした。

女体化したとはゆえ、中身はアラサーのおっさんとの複雑な関係をBLとして捉える見方も出来ます。
多角的な楽しみ方が出来るのも本作の魅力の一つです。

監督を務めた山井紗也香さんは本作が初監督となります。
初監督でこの出来なのは素晴らしく、今後のご活躍に大きな期待が掛かります。
アニメの制作は豊富な予算と時間があれば良い作品が出来やすい訳ですが、限られた時間で低予算で作らされる事が殆どです。
明らかに潤沢な予算は与えられて無いであろう本作が面白かったのは原作の良さもあると思いますが、監督の手腕による部分が大きかったと思います。
本作の続編もですが、今後の山井監督のご活躍に期待しております。