アニメ批評その1038 おかしな転生
評価:★★(お菓子太郎)
概要
古流望による日本のライトノベル。イラストは珠梨やすゆき。
小説投稿サイト『小説家になろう』にて2015年2月17日より連載開始され、同年10月20日よりTOブックスから書籍化されている。
2023年8月時点でシリーズ累計部数は120万部を突破している。
あらすじ
日本代表として活躍していたパティシエが世界大会の会場で、自分の作品が倒れて下敷きになるという事故で死亡した。
「世界一のケーキを作りたかったな。」という夢を抱いたまま。
辺境の貧乏領主であるモルテールン騎士爵の末子の嫡男であるペイストリー=ミル=モルテールンとして転生した職人は、お菓子を作りたいという一念から、家族や周囲を巻き込んで騒動を引き起こしていく。
そんな新たな人生でペイストリーに芽吹いた夢があった。
それは、人々を幸せにするお菓子とお菓子作りの国を起ち上げること。
なろう系の異世界転生モノですが、死に方が斬新で笑いましたw
元パティシエの主人公は異世界に逝ってもお菓子の事で頭がいっぱいで「お菓子の国を立ち上げる」という危険な思想を持つ様になります。
◆本作の良い処
某農業アニメの様にテーマがおざなりになってしまうアニメが多い中、本作はお菓子というテーマを片時も忘れません。
たまにそれがイラっとする事もあるのですが、初志貫徹の精神には好感が持てます。
ヒロインが年上の女の子という点もグッドです。
瞬間移動出来るお父さんがちょっと有能過ぎる気はしますが、
同年代の特殊能力や高い戦闘力などを持ち合わせていない子供達が活躍するシーンもあり、人間離れした能力を持っていても活躍出来ないキャラが登場するアニメとは良い意味で違いを感じる事が出来ました。
主人公も高い魔法力を持っているのですが、自身の能力よりも知略を駆使して頑張ってるのも良かったです。
◆宜しく無い点
ちょいちょい戦闘シーンがあるのですが、そのショボさが無視出来ないレベルでした。
中途半端に作画レベルを上げた処でその部分の評価は大して上がらないでしょうし、そうで無いシーンの作画に影響を及ぼすリスクを考えたら妥当な判断なのですが、もうちょっとどうにかならなかったのかな?と残念な気持ちにさせられました。
それと少年が主人公の場合、中身が大人であってもクソガキ臭を感じてしまう様ではイケマセン。
有能で言葉遣いも丁寧な主人公なのですが、どうしてもいけ好かないクソガキに見えて仕方ありませんでした。
◆総評
それなりには楽しめたし、内容としてはよくあるなろう系の作品よりも良かったと思いますが「続きを観たいか?」と聞かれたら「別にいいかなぁ」と思ってしまいます。
私もスイーツは嫌いではありませんが、女子向けの作品でも無いのにオタク相手にスイーツ推ししても高い支持は得られない気もします。
いつかなろう系で「異世界でラーメンを流行らすぞ!」みたいなアニメが出てくれる事を期待します。
それでは、良きアニメライフをノシ