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アニメ批評その1059 レッドタートル ある島の物語

評価:★(無声アニメが流行るのはかなり先)

概要

2016年の日本・フランス・ベルギーのアニメーション映画。

アニメ制作会社のプリマ・リネア・プロダクションズ(フランス)がアニメーション制作を、同じくアニメ制作会社のスタジオジブリ(日本)、ベルビジョン(ベルギー)が製作を担当した3か国による合作映画である。

スタジオジブリにとっては初の国外との共同製作による作品であり、オランダ出身のアニメーション作家、マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィットが監督を務める。

この他、フランスの映画監督・脚本家、パスカル・フェランが脚本を担当し、高畑勲がアーティスティックプロデューサーとして製作に携わっている。


第69回カンヌ国際映画祭にてある視点部門特別賞を受賞し、第44回アニー賞ではインデペンデント最優秀長編作品賞を受賞するなど、多数の賞に輝いている。

第41回トロント国際映画祭においては、ディスカバリー部門に出品した。

あらすじ

嵐で大荒れになった海に放り出され、今にも溺れそうな1人の男がいた。

男は近くにあった小舟につかまり、九死に一生を得る。

男が目を覚ますと、そこはウミガメやカニ、鳥たちが暮らすほかは、特に何もない無人島だった。

男は島からの脱出を試み、竹で作ったいかだで海に出るが、何者かによりいかだを壊され、島に戻らざるを得なくなる。

その後、再び作ったいかだで海に出た男だが、またも壊されてしまう。

絶望的な状況に陥った男は、死んだアシカを見つけると、その皮で腰布を作り、またも島からの脱出を決意。

だが、巨大ないかだを作って海に出た男の前に、赤い大きなウミガメが現れる。

直後、いかだが三たび壊されると、男はそれを赤いウミガメのしわざだと思い込み、島に戻る。

浜辺で赤いウミガメを見つけた男は、激しく怒りがこみ上げてきて、ウミガメの脳天を木の棒でなぐった上で、体をひっくりかえし、そのまま数日放置してしまう。

すると赤いウミガメは動かなくなり、死んだようになって、男は後悔する。

そんなある日、赤いウミガメの腹の部分がパカッと割れ、残った甲羅の中に意識のない1人の女が現れた。

男は、正体も分からないその女を、ざんげの思いを込めて、必死に看病する。

数日後、女は目覚め、裸を恥じらう女に男が自分の衣服をさりげなく差し出したことなどを経て、いつしか2人は恋に落ちる。

レッドタートル ある島の物語 - Wikipediaより抜粋

スタジオジブリにとっては初の国外との共同製作による作品で、数々の賞を受賞した・・・
と聞くと「面白そう」と思われるかもしれません。

結論から申し上げますと、視聴はオススメしません。
その理由は本作最大の特徴である「無声アニメ」という点です。

多くの賞を受賞出来た要因は「無声アニメって珍しいよね!」という点で、海外では無声アニメは多いかもしれませんが、劇場公開されたアニメの中では珍しい例です。

これはTVやdアニメとかで気軽に観られるアニメであれば話題になったかもしれませんが、劇場まで足を運んでコレを見せられたら十分な満足感を得られずガッカリする事でしょう。
コアなアニメ、またはジブリファンであれば「良いアニメだ」と感じるかもしれませんが、アニメレビューを書いてる私でさえきついと感じた事を考えますと、満足出来た方は1割にも満たなかったのではないか?と思ってしまいます。

◆無声アニメは人類にはまだ早い

アニメの良し悪しを評価する際に、
・キャラデザ
・作画
・ストーリー
・音楽
などが重要な要素ですが、声優の演技が悪いだけでも駄作に成り下がってしまう事がありますので、作画が壊滅的でも「このすば」の様に素晴らしいアニメに仕上がる事もあります。
それだけ声優さんの演技は重要でアニメとは切り離せない要素だと思うのですが、それを排除するという事はアニメにおける重要な要素を捨てると同義です。

国内でもウサビッチの様な人気のある無声アニメはあるのですが、これはTVで放送していたから受け入れられたに過ぎず、いきなり劇場公開とかだったら残念な結果に終わっていたはずです。

ちなみに本作の興行収入は1億円にも満たない爆死具合で、大変残念な結果となりました。

無声アニメを成功させるには、まずはTV放送でそういったアニメを浸透させてからで無いと無理無理の無理の助です。
人気アニメというのは、アニメ好きの方から高評価を受けた作品の事ではありません。
普段アニメを観ない層に認知されて、多くの方からの支持を受けて初めて人気アニメという評価が得られるのです。
比較的コアなアニメファンですら「ちょっと厳しい」「面白く無い」と感じてしまいがちな無声アニメを人気ジャンルに押し上げるには、10年やそこらの月日では無理があると思います。
私が生きてる間に超絶に面白い無声アニメが世に出てくれたら嬉しいな?くらいの気持ちで気長に待とうと思ってますが、取り合えずこのアニメは面白いと感じる方が少なそうなニッチな作品である事をここに記しておきます。
仮に無声アニメで無くとも人気は出なかった気もします^^;
それでは、良きアニメライフをノシ

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