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アニメ批評その570 鬼灯の冷徹

2014年冬アニメの覇権作を九谷カエルさんがレビューして下さいました。

評価:★★★(世界観と宗教観が理解出来ると更に面白く感じる良作)


地獄を舞台にした本作は、一見宗教色が強く取っつきにくい印象を与えるかも知れませんが、難しいと思える日本の地獄を分かりやすく解説した上で、上手に笑いに繋げています。
また舞台設定上、神様なども登場しますが、そこら辺もストーリーの邪魔にならないレベルで簡潔に説明しつつキャラを立たせています。


登場人物

鬼灯(ほおずき)
主人公。閻魔大王の補佐官を務める。
基本的に表情を崩さず、顔に汗汗マークや怒り怒りマークの様なアイコンも付かない。
仕事に実直で非常に優秀だが、タイトルにもある通り性格は冷徹で、自分がドSの自覚が無い本物のドS。
仕事をサボろうものなら相手が上司(閻魔大王)だろうが余裕でブン殴る。

閻魔大王
鬼灯の直接な上司。
亡者相手には大王らしさを出しているが、それ以外ではかなり緩い。
たまに仕事をサボって鬼灯にシバかれたり、鬼灯のイタズラで痛い目に合わされるがもはや慣れたものとして漫才感覚。

唐瓜(からうり)
学級委員長気質の新人獄卒。
物覚えが良く真面目で、茄子とは幼馴染み。
鬼灯と茄子の破天荒にツッコミを入れるポジション。

茄子(なすび)
かなり天然かつ破天荒な芸術家気質の獄卒。仕事はポンコツだが良く鬼灯に美術の才能を見込まれて仕事を頼まれる。完全なボケポジション。

シロ
桃太郎のお供のイヌ。散歩と歌と食べる事が好き。
紆余曲折を経て地獄で獄卒として働く。
その自由さと天然っぷりと空気を読まない性格で、人を楽しませたり呆れさせたりする。
他のお供2匹曰く「鬼灯さまの喜怒哀楽を引き出すという点においては地獄1すげえ」

本作はそれなりに暴力的な表現がありますが、地獄で鬼が出てくるので多少はしょうがないかと思います。
ですが、雑な暴力をギャグにしている訳ではありません。
また地獄が舞台とは言え、作品全体で見てもとてもユーモラスなのでオカルティックな恐怖などとは完全に無縁です。
私は漫画を全巻持っているので分かるのですが、『良くこの地獄(罪状)で話を広げられるな』と感心する事が何度もあります。
例として挙げれば「病気で苦しんでいる人に嘘や屁理屈を並べて、適切な治療や薬を与えなかった者」が堕ちる地獄を現代風に解釈して「病気の人を病院に行かせない・休ませない等した者」=ブラック企業の管理職・経営者が堕ちる地獄として取り上げるetc


鬼灯自体は落ち着いたキャラであっても、中身はかなり破天荒なタイプ。他に登場するキャラクターも大体はネジが一本くらい外れている様な連中が沢山います(ネジが半分以上外れているのも沢山います)。

そんな連中と織りなす地獄の日常は、シニカルな笑いや知性を感じる笑いなど、様々な角度から笑いを提供してくれます。
一通り見終わった頃にはニュースで犯罪者を見るたびに『アイツはあの地獄に行くな』と考える病気にかかっている事でしょう。


以上

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