アニメ批評その907 エリアの騎士
評価:★(微妙な原作を劣化させたらカスになる)
概要
伊賀大晃(原作)、月山可也(作画)による日本の漫画作品。
講談社発行の少年漫画誌『週刊少年マガジン』2006年21・22合併号から2017年17号まで連載されたサッカーを題材とした作品である。
主人公である逢沢 駆(あいざわ かける)たちの高校サッカー部が全国大会、さらにはその先の世界へと目指してゆく成長物語を軸とし、その過程で関わりゆくヒロインやキーパーソンらをはじめとする様々な人々の姿を描いたフィクション作品。
2012年1月から9月にかけてアニメが放送された。
あらすじ
ある日、兄・逢沢傑のプレーをサッカー部員に語り絶賛していた逢沢駆は、幼馴染の美島奈々と数年ぶりに再会して喜ぶ。
しかし自身はトラウマから不振に陥りマネージャーに甘んじ、一人夜の公園で練習する日々を過ごしていた。
ある夜に現れた宇宙人(グレイ)マスクとのマッチアップで、駆は久々にサッカーの楽しさを実感するが、翌日待ち受けていたのは傑によるレギュラー選考のための紅白戦に出場する命令だった。
そもそもの話ですが、原作がまず不人気でした。
その理由は後述します。
主人公の逢沢駆はマネージャーに甘んておりましたが、
兄の逢はU-15日本代表の10番を務める程の凄い男です。
不慮の交通事故に巻き込まれて他界する逢ですが、同じく事故にあった弟に心臓が移植され、
それ以降、駆は兄が乗り移ったかの様に活躍し始めます。
この心臓を受け付いたというエピソードは良かった気がしたのですが、その後駆の中の逢が度々登場してウザく感じます。
原作の悪い点として、
・ウザいキャラが多い
・主人公のチームは勝って当たり前なのでドキドキハラハラしない
・勝つとわかってる試合がグダグダで長い
・ストーリーの組み立てが下手過ぎる
・なでしこも扱ったが試合の描写が無さ過ぎて微妙
・主人公と一部のキャラが強くなり過ぎて寒い
・個人技ばかりでチームワークを感じない
・技の理論が意味不明
などが挙げられており、原作からして微妙という評価です。
アニメの方は、試合中のスピード感が感じられず残念な出来となっております。
サッカーアニメが長い間流行り難かったのは試合中のシーンを描くのが非常に難しく、キャプテン翼の様な超常サッカーで無いとウケないという背景もありました。
今はリアル指向のサッカーアニメでもクォリティーの高い作品が出てきましたが、本作が放送された2012年当時では厳しかったと思います。
これはアニメ化される前から言われてた事ですが、主人公がなよなよしてる感じというか、特徴が薄いという指摘も多く、アニメ化されても改善はされませんでした。
個人的に最も許せなかった点はヒロインの奈々ちゃんが全然可愛く無かった点です。
原作の画は↑コチラです。
別に漫画とアニメでキャラデザが大きく変わっててもいいのですが、可愛さがダダ落ちするのは許せません。
元々微妙な評価を受けていた原作が、アニメ化して劣化したら視聴する価値の無いカスアニメと評されるのは仕方の無い事です。
実際視聴率が測定不能寸前(0.2%)にまで落ちてましたので、擁護するのは困難です。
私が好きな奈々ちゃんも、男子とタメ張れるくらいサッカーが上手いという設定も今考えると狂ってますね。
なでしこジャパンとして活躍した奈々ちゃんですが、男子並みのテクとフィジカルを持ってたら、女子サッカーでもっと無双出来たと思います。
何から何まで残念な作品で、サッカー好きにもオススメ出来ません。
ホンマに残念。
それでは、良きアニメライフをノシ