アニメ批評その937 ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん
評価:★★(ちょっち物足りない感)
概要
恵ノ島すずによる日本のライトノベル。略称は「ツンリゼ」。
「小説家になろう」にて2018年8月から11月まで連載されており、2019年4月にカドカワBOOKS(KADOKAWA)より書籍化された。
イラストはえいひ。
『このライトノベルがすごい!』(宝島社)では、2020年版で単行本・ノベルズ部門10位に入っている。
シリーズ累計部数は電子版を含め、2022年10月現在90万部を突破している。
メディアミックスとして、逆木ルミヲによるコミカライズが『B's-LOG COMIC』(KADOKAWA)にて2019 Vol.77(6月5日発売)より連載中。
2019年にクラウドファンディングサービス『Makuake』にて「【WEB発・人気作をボイスドラマ化】ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテの声が聴きたい!」の達成を受けてボイスドラマ化。
また2023年1月から3月までテレビアニメが放送された。
あらすじ
ある高校の放送部の部員である遠藤は、ひょんなことから、放送部の仲間である小林に誘われ、いわゆる乙女ゲームである『マジカルに恋して』(通称「まじこい」)をプレイすることになる。
ところがプレイを進めていると、なぜかゲーム中のキャラクターの一部が遠藤・小林の発言に反応する素振りを見せるようになる。
ゲーム中の悪役令嬢・リーゼロッテのファンである小林は、本来のゲームシナリオではどのルートでもことごとく破滅を迎えてしまうリーゼロッテを救おうと、声の届くキャラに「神の声」として指示を出し始めるようになる。
そして、遠藤もそれに引きずられる形でゲームに嵌っていく。
2人が起動させた「まじこい」は2人同時でないとプレイできず、ゲームデータのコピーも新規保存も出来ない状態になっていた。
一度のミスも許されない中で誰も死なせたくないという思いを胸に、2人は奇妙なゲームを続ける。
ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん - Wikipediaより
放送部員の小林さん(cv.ざーさん)が同じ放送部の遠藤くんを誘って乙女ゲーをヤル事になるのですが、
なんかおかしいぞ?と。
何とゲーム内の王子様と会話が出来る様になります。
ゲーム内では悪役令嬢とされているリーゼロッテちゃんを救うべく、遠藤くんと小林さんが王子に助言をするという物語です。
リーゼロッテちゃんに対しては「可愛げの無い女」「自分は好かれていない」と思い込んでいた王子でしたが、助言により彼女がツンデレである事を知ります。
王子の事を思うが故の言動や行動が勘違いされやすかったリーゼタンでしたが、
真実とツンデレの良さに気付いた王子には塩対応が効かなくなります。
リーゼタン役は楠木ともりさんが演じておられるのですが、それよりも王子の方が可愛く見えたのは私だけでは無いはずです。
順風満帆に見えた王子とリーゼタンの仲ですが、古の魔女に目を付けられているせいで度々リーゼタンが辛い目にあいます。
それを気合と王子への愛でどうにかしてしまうリーゼタンは凄いと思いましたw
あとはふざけていない杉田智和さんが見られるにも貴重だと思います。
◆良いアニメだとは思うけども
本作はゲーム内の話と、現実世界の遠藤くんと小林さんのラブコメと2つの世界の話が並行して行われます。
だからといって分かり難い部分は全く無く、非常に分かりやすく物語が進行してイキます。
別に作画レベルが低いという事もありませんし、不快に感じる様なシーンもありません。
何故ゲームと現実世界が繋がったのかも分かる様になりますし、終わり方も綺麗に纏まっていたとも思います。
しかし、全体的に物足りなさを感じてしまいました。
分かりやすかったのは非常に良かったのですが「この先こうなるのかな?」と思っていた通りに物語が進行し、現実世界が繋がった理由も納得は出来たけど驚く様な感じでも無く「大きな不満は無いけど満足感も得られない」状態がずっと続いた様な感覚でした。
ざーさんの演技はざーさんらしくて良かったですし、王子役の中村悠一さんや珍しく真面目な役の杉田さんなど声優さんの演技には不満が無いのですが、どうも「無難に仕上げました」感が強く感じられてしまい、楽しみ切れませんでした。
何度も申し上げますが、決して悪いアニメではありません。
ですが、あと一歩何かが足りなかった感が拭えないため、評価は★2とさせて頂きます。
王子がもっとはっちゃけたら面白くなったのかもしれません。
それでは、良きアニメライフをノシ