アニメ批評その948 スパイ教室
評価:★★(可愛いおままごと)
概要
竹町による日本のライトノベル。イラストはトマリ。
第32回ファンタジア大賞の大賞受賞作であり、2020年1月からファンタジア文庫(KADOKAWA)より刊行されている。
2023年2月時点でシリーズ累計部数は100万部を突破している。
メディアミックスとして、せうかなめによる原作1巻のコミカライズが『月刊コミックアライブ』(KADOKAWA) にて2020年7月号から2022年6月号まで連載された。
2023年1月から3月まで1nd seasonがテレビアニメで放送された。
2023年7月より2nd seasonの放送予定。
あらすじ
歴史上最大規模とされる世界大戦の終結後、世界各国で講和条約が結ばれ平和を信条とした国際機関が設立された。
多くの死傷者を出した現実を目の当たりにした世界中の国々が「戦争はコスパが悪い」と認識を改め、終戦から10年後の現代では剣や弓を用いた光の戦争ではなくスパイたちの情報戦、影の戦争が繰り広げられていた。
まずは本作の良い点から挙げさせて頂きます。
◆豪華声優陣
左から順にご紹介してイキます。
1.リリィ(cv.雨宮天)
2.グレーテ(cv.伊藤美来)
3.ジビア(cv.東山奈央)
4.モニカ(cv.悠木碧)
5.ティア(cv.上坂すみれ)
6.サラ(cv.佐倉綾音)
7.アネット(cv.楠木ともり)
後からエルナ(cv.水瀬いのり)が加わります。
超人気声優を取り揃えて、しかも作画も良いです。
キャラの掘り下げもしっかりされてますし、女子たちが可愛いので難しい事を考えなければそれだけでお楽しみ頂けると思います。
そう、難しい事を考えなければ・・・
◆アカン点
本作の主人公にして、スパイ組織「灯」のボスであるクラウス(cv.梅原裕一郎)です。
「極上だ」が口癖の凄腕スパイなのですが、余りにも凄すぎてコメディーとして見れば面白いかもしれませんが、ちゃんとしたスパイモノを期待していた方は肩透かしを食らいます。
年齢設定も20歳で「そんなに若いのに凄腕すぎやしないか?」と私は微妙な印象を抱いてしまいました。
「灯」の女の子達も若いのは勿論、経験不足な上にスパイ養成学校では落ちこぼれの烙印を押された子達ばかりです。
そんな使えるかどうか微妙な子達が難易度の高いミッションをさせられるのもどうかと思いましたし、このミッションが「不可能任務」とか呼ばれてて、ネーミングがダサ過ぎるしそんな任務を落ちこぼれの新米にヤラせるのか?と感じたのは私だけでは無いはずです。
敵と対峙した際も、敵が甘々で女の子達を殺す気があるんだか無いんだかといった舐めプっぷりです。
スパイモノでもSPY×FAMILYの様な明らかにコメディーと分かる作品だったら良いのですが、死者が出たりもするのでジャンル的にコメディーとは言い難いですし、バトルやサスペンス要素を期待させといてこれはちょっと・・・と残念な気持ちにさせられます。
トリックが全体的にショボくて、特に序盤の見せ場となる場面では原作ファンもガッカリしたとの事です。
◆総評
7月より2クール目が始まりますが、1期を観て面白いと感じなかったら観なくて良いと思います。
2期がどんなに素晴らしい内容であっても1期の悪かった部分が帳消しになる訳ではありませんし、恐らくクォリティーは下がる事はあっても上がる事は無いはずです。
ただ女子の可愛さについては一定水準以上のモノがあり、クソみたいな設定やトリック、バトルシーンに目を瞑ればお楽しみ頂けずと思います。
私が好きな声優さん達をここまで取り揃えて「つまんねぇな」と思わせたくらいなので、十分な満足度が得られる方は少ない印象ですが、一応最低評価は避けておきます。
それでは、良きアニメライフをノシ