アニメ批評その1019 夏色キセキ
評価:★★(町おこしって難しいね)
概要
2012年4月から同年6月まで毎日放送・TBS・BS-TBSほかで放送されたテレビアニメ。全12話。
声優ユニット・スフィアの4人が主要担当声優を務めており、それぞれの特徴を踏まえたキャラクターデザインとなっている。
スフィアの4人を主役にしたアニメを作る構想は結成当初からあり、それが3年の時を経てかたちとなったものである。
内容は静岡県下田市を舞台として、同地域で育った女子中学生の日常が描かれている(下田海中水族館など市内の各所風景も登場)。
また、第8・9話では伊豆諸島の八丈島が登場している。
また、コンビニエンスストアのローソンが制作協力しており、作中にも実名で登場するほか、同チェーンとのコラボレーションも実施された。
その他にも、いくつかの実在する企業・店舗・車両などが作中に実名(看板・ロゴなど商標類、カラースキームなども改変なし)でそのまま登場している。
あらすじ
下田市に住む逢沢夏海、水越紗季、花木優香、環凛子の中学生4人は親友同士。
小学生の時からいつも4人一緒に時を過ごしていた。
そんな4人が中学2年生の夏休みを迎える直前のこと。
夏海は部活に顔を出さない紗季に対して不満を抱き、そのいざこざから絶交を宣言するほどの大喧嘩に発展してしまう。
さらにその後、紗季が転校することを突然知り、仲違いはさらに深刻となっていく。
そんな中、優香と凛子は2人を仲直りさせようと計画し、強引な手段で2人を思い出の場所である『御石様』に呼び出した。
幼少期と同じように御石様に願掛けをする4人だったが、すると4人の願いどおり、本当に身体が宙に浮き、空を飛んでしまった。
その後も御石様は願いを聞き届け、4人に不可思議な奇跡を起こすようになる。
静岡県下田市を舞台とした町おこしアニメです。
町おこしアニメといえば失敗例の方が多かったりするのですが、本作をそんじょそこらのクソアニメと一緒にされては困ります。
少女達が願うとキセキが起こりまして、空を飛んだり、分裂したり、タイムスリップしたりします。
( ^ω^)・・・
あ!クソアニメだと思ったでしょぉ??
違うんですよ!
本作はどこぞのエロ農業アニメや近親相姦アニメやクソBLアニメとは違って、ちゃんとしたアニメなんです。
まず制作会社がサンライズです。
実績のある素晴らしい企業ですよね?
更に声優ユニット・スフィアの4人が主要担当声優を務めております。
ご存じ無い方もいらっしゃるかもなんで一応解説させて頂きますと、
・寿美菜子さん
・高垣彩陽さん
・戸松遥さん
・豊崎愛生さん
の人気声優4名です。
この時点で失敗は許されない感があります。
そこに観光産業がメインの静岡県下田市の町おこしプロジェクトが合わさりまして、ある意味背水の陣的な感じでの制作となります。
下田市は東日本大震災の影響で観光自粛ムードになった際に多くのリストラ者を出してしまい、本作に賭ける想いは他の町おこしとはレベルが違っていたと聞いております。
その力の入れ様は相当なモノで、下田市は運営本部まで設置する程でした。
グッツ展開は勿論の事で、スタンプラリー、等身大パネルの設置なども行い全力でアニメを後押しします。
ローソンともコラボをし、
更に鉄道までラッピングし出して、当時は下田市の本気度に感銘を受けました。
「青髪の貧乳には負けないぞ!」という強い気概が感じられ、好意的な目で見守っていた私でしたが円盤の売上が・・・
円盤第1巻の売上が4000枚を突破
当時の私「いやぁ〜あれだけ頑張ってたんだモンそりゃぁ成功するでしょうwアニメの内容も良かったし、町おこしは成功だね!」
そう思ってのも束の間、続報を聞いて耳を疑いました。
円盤第2巻の売上が2000枚に届きそうにない
当時の私「町おこしって難しいね☆彡」
町おこしになったアニメはらき☆すたやガルパンなどが有名ですが、割合的に失敗例の方が全然多く、中にはそこそこ人気のあった作品でもダメだった事を考えれば当然の結果だったかもしれません。
当時好意的な目で観ていたせいで気づかなかったのですが、割と作画が危うい感じで、サンライズさんも手を抜いたのかな?といった感じです。
結局円盤の売上は2巻以降は振るわず、本作のPRプロジェクトも徐々に縮小され、現在は公式からの発信が無くなってしまいました。
それでも根強いファンの皆さんがおりまして、未だにコミュニティーはちゃんと活動している様で、聖地巡礼をされる方もいらっしゃるそうです。
本作を「町おこしアニメの失敗例」として挙げる方もいらっしゃるのですが、まだ全然マシな方(失礼)で、思う様な結果は出なかったかもしれないけど関係者の頑張りは無駄では無かったと信じたいです。
ラッピングした電車にクレームを入れたヤツに天罰を!
それでは、良きアニメライフをノシ