「絵がしょぼいからパスｗ」と罰当たりな事をした私でしたが、本作は名作だそうです。
深く反省しております。
という事でレビューは未視聴の私に代わってechoさんとなります。

評価：★★★(絵本のような絵柄と裏腹に結構ハードな世界観)

概要

王様ランキングは、漫画投稿サービス『マンガハック』で掲載されている十日草輔による日本の漫画と、それを原作としたアニメ作品。

2021年フジテレビ『ノイタミナ』枠ほかにて2クール連続で放送された。

WIT STUDIO設立10周年記念作品。

中国の動画共有サイト「bilibili」など海外の配信でも爆発的な人気となっている。

あらすじ

国の豊かさ、抱えている強者どもの数、そして王様自身がいかに勇者のごとく強いか、それらを総合的にランキングしたもの、それが〝王様ランキング〟である。

主人公のボッジは、王様ランキング七位のボッス王が統治する王国の第一王子として生まれた。

ところがボッジは、生まれつき耳が聞こえず、まともに剣すら振れぬほど非力であり、家臣はもちろん民衆からも「とても王の器ではない」と蔑まれていた。

そんなボッジにできた初めての友達、カゲ。

カゲとの出会い、そして小さな勇気によって、ボッジの人生は大きく動きだす———— 。

ボッジ
ボッス王国の第一王子。
巨人の両親を持ちながら小柄で短剣どころか石すら持ち上げられないほどの非力だが、強さに憧れ王になることを夢見ている。
非力なことに加え耳も聞こえず言葉も話せないことから、第一王子ながら周囲からは軽侮されているが、非常に素直で優しい性格。

カゲ
目玉のついた影のような生物で、絶滅した暗殺集団「影の一族」の生き残り。
性格はひねくれもの。
幼少時に一族を皆殺しにされコソ泥のような生活を送っていたが、偶然出会ったボッジの器の大きさに触れ「どんな時も味方になる」ことを誓う。

ダイダ
ボッス王国の第二王子。
巨人と人間のハーフで、ボッジの異母弟。
兄とは対照的に文武両道だが、期待を受けて厳しく育てられたせいか、甘やかされたボッジに対して優越感と羨望の入り混じった屈折した感情を抱いている。
プライドが高く未熟な部分も多いが、王としての高みを目指すため安易な道には流れない芯の強さも持ち合わせている。
父ボッスの死に際に次期国王に指名されたのはボッジであったが、母ヒリングの策でボッスの跡を継ぐ。

ボッス
ボッス王国初代国王。
王様ランキング7位。
人智を超えた剛力を誇る巨人族の戦士で、魔物に襲われていた村を一人で救い、一代で王国を築き上げた豪傑。

ヒリング
ボッス王国王妃。ボッスの後妻でダイダの母。
元僧侶で、回復呪文を得意とする。
きつい性格でヒステリックな言動も多い。

絵本のような絵柄でありながら、独特の世界観と人物描写の丁寧さ、高いメッセージ性で一部で人気を得ていた漫画を原作としたアニメ作品です。
制作会社は進撃の巨人やVivyなど高レベルなアニメを作り続けているWIT STUDIO。
もともと原作者は絵本にしようと思っていた事もあって、独特な可愛らしいキャラクターデザインなのですが、世界観は意外とハードです。
主人公のボッジは言葉をしゃべれず、力も非力で第一王子でありながら国民から軽んじられてバカにされていました。

父親のボッス王が亡くなり後継者に指名されたものの、王妃ヒリングによって第二王子ダイダが王位に就くことになり、ボッジは国外に追放されてしまいます。
そんなボッジを助けたのは、呪われた一族の生き残りカゲでした。
ボッジとカゲは２人で、新たな王様を目指すというストーリーです。

世界観がかなり特殊で、人間や巨人族だけでなく、神様や魔族なども普通に存在する世界です。
死んだ人間を蘇らせたり、魔人の能力で人知を超える能力を手に入れたり、不死の体になったりという事が当たり前のように起こります。
そんな突拍子のない世界ですが、このあたりの描き方は見事で、この作品の面白いところになっています。
ストーリーの特徴としては人物の掘り下げ方エピソードの作り方がとにかく上手いです。
出てくる登場人物は大体、過去のエピソードやその人の別の面が描かれていて感情移入がしやすく、どんなキャラクターなのか分かるようになっています。
ハードな世界観ではあるのですが、全員心の内に色々な思いを秘めていて、最終的に心の底から悪い人はいない事が分かるようになっています。
後半やや唐突な展開や、心情描写が足りない部分も見受けられるのですが、アクション作画や演出が素晴らしくアニメーションとして完成度が高いです。
エグイシーンもあったりするのですが、子供でも安心して見られる作品になっています。
作画力の高いアニメが多かった冬アニメの中でもトップクラスのアニメーション作品でした。
好みの分かれるアニメだとは思いますが、一度は挑戦してみて欲しい作品です。
では、良きアニメライフを！

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