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【名馬列伝】ダイワスカーレット【ミスパーフェクト】

ツンデレ八重歯ツインテールで巨乳と、これでもか!とゆーほどの属性が詰め込まれたダイワスカーレットの紹介記事となります。

◆スカーレット一族

スカーレットインクは1971年にアメリカ合衆国で生産された牝馬で生涯成績は1戦0勝という馬でした。
近親に目立った活躍馬はおらず脚が曲がってましたが、日本の社台ファーム創業者、吉田善哉氏が繁殖牝馬として購入します。
最初はなかなか強い子を産めなかったスカーレットインクでしたが、7番目の子であるスカーレットリボンが重賞を制覇し、9番目のスカーレットブーケに至っては重賞を4勝するほどの活躍をします。
そんなスカーレットブーケが生んだ5番目の子(ダイワルージュ)が重賞を勝ち、7番目の子となるダイワメジャーはGⅠを5勝という抜群の活躍を魅せます。
ダスカはブーケの10番目の子で父はアグネスタキオンでした。
ちなみにブーケの姉妹となるブルー、リボン、ローズの子も重賞を勝っており、その孫の代まで活躍している事から「スカーレット一族」と呼ばれてます。
ウマ娘は良血な子が揃ってますが、ダスカはその中でも良血中の良血といえます。

◆幼駒時代

父アグネスタキオン、母スカーレットブーケという社台ファーム生産馬の両親を持ち、かつダイワメジャーの妹であるダスカは、生まれ落ちた瞬間から牧場で評判となり、爆大な期待を背負いました。
出産に立ち会った社台ファーム獣医師の池田充氏はダスカを見て「16歳を迎えた繁殖牝馬(スカーレットブーケ)の仔とは思えない雄大な馬体」で驚きを隠せなかったそうです。
馬体重は誕生直後の兄ダイワメジャーよりも大きく、姉のダイワルージュと比較しても筋肉量に富んでました。
その後、育成に移っても期待や評判通りに成長し「スカーレットブーケの最高傑作」と呼ばれるほどになりますが、臆病な性格でゲートも苦手だったため、ゲート練習に通常の6倍の時間を掛けたそうです。

◆デビュー

11月19日、京都競馬場の新馬戦(芝2000m)でデビューします。
武豊騎手と安藤勝己騎手が調教に騎乗してましたが、デビュー戦は武騎手が別の馬になる事になり、安藤騎手の騎乗となります。
以降引退まで全てのレースを安藤騎手が騎乗する事となります。
スピードと前向きな気性を兼ねており、適性は短距離にあると考えられてましたが、松田調教師が「短距離だけを得意とするスプリンターにはしたくない」という以降から中距離でのデビューとなりました。
血統と馬体の素晴らしさから1番人気となり、当然の様に勝利します。
このレースの直後のマイルチャンピオンシップでは兄のダイワメジャーが優勝し、兄妹同日勝利となり、ダスカの勝利は通常の新馬戦勝利以上に取り上げられました。
2戦目は中京2歳ステークス(OP)で、ビワハイジとアグネスタキオンの仔であるアドマイヤオーラとの対戦に勝利し2連勝を飾ります。
後にライバルとなるウオッカは阪神ジュベナイルフィリーズを優勝し、JRA賞最優秀2歳牝馬を受賞しました。

◆クラッシック期前半

年明けはシンザン記念(GⅢ)から始動。
紅一点ながら1.9倍の1番人気に推され、再びアドマイヤオーラと対戦します。
安藤騎手は「後ろからの競馬を試してみたいという気持ちがあった」との事で、仕掛けを少し遅らせたが加速力が思ったほどでは無かったとの事で、初の敗北を喫します。
それでも後にクラッシックで活躍した牡馬相手の2着は立派な成績であり、ダスカの評価を下げるほどではありませんでした。
続く桜花賞のトライアル競走であるチューリップ賞(GⅢ)では、前年の阪神ジュベナイルフィリーズを勝利したウオッカとの初対決となりました。
松田調教師はウオッカを名指しでライバル視しており「ダスカの能力には自信があるけどウオッカもヤバい」的な発言をしております。
このレースの人気はウオッカが1.4倍、ダイワスカーレットが2.8倍に推され、3番人気のローブデコルテを14.6倍まで突き放しました。

4枠7番からスタートして逃げて折り合いを保ち、先頭のまま最終コーナーを通過。
直線で突き放しに掛かりますが、外からウオッカに並びかけられます。
後続との差を広げながらの一騎打ちとなり、かわされてクビ差の2着となります。
※3着に6馬身差
※ウオッカとの対戦成績0勝1敗


桜花賞もウオッカが1番人気で、重賞3勝、阪神ジュベナイルフィリーズではウオッカにクビ差の2着だったアストンマーチャンが2番人気、ダスカはそれに次ぐ3番人気で4番人気のショウナンタレントを34.7倍まで突き放す「三強」となりました。
大外枠8枠18番からスタートして3番手の好位、逃げると目された馬が出遅れたことでスローペースになります。
2番手のアストンマーチャンは折り合いを欠きますが、ダスカは折り合いをつけて追走し、真後ろにウオッカを従えながら第3コーナーを通過。
三強が接近しながら直線に向き、内からアストンマーチャン、ダスカ、ウオッカの順に雁行してましたが、安藤騎手の際どい騎乗によりウオッカは不利を受けます。

仕掛けが遅れたウオッカを尻目にダスカが先頭に立ち、そのままゴール。
3着以下は大きく離され一騎討ちとなった桜花賞はダスカに軍配が上がりました。
※ウオッカとの対戦成績1勝1敗
桜花賞戴冠後はオークスの予定でしたが、直前に発熱したため出走を回避→放牧に出されます。

◆クラッシック期後半

夏を越したダスカは外面こそ大きく変化しませんでしたが、精神面&体質面が成長したそうです。
秋初戦のローズステークス(GⅡ)では、オークスでハナ差の2着だったベッラレイア相手に勝利。
本番となる秋華賞でウオッカと再戦となります。
この世代は、牡馬と牝馬が重賞やオープン競走を戦った時、牝馬が優勝する割合が例年よりも高かったため「全体としてのレベルが高い」と言われておりました。
そんな中にあって当レースには、桜花賞優勝馬、桜花賞2着並びに阪神ジュベナイルフィリーズおよびダービー優勝馬、さらにオークス優勝馬とその2着馬、NHKマイルカップ優勝馬が結集している上に重賞優勝馬も多数出走。
レベルの高い世代のその覇者たち、実績馬たちが揃いも揃った秋華賞は「この秋一番の注目レース」「レース史上最高メンバー」とも評されました。

7枠13番からスタートし1枠1番に先頭を譲り2番手で追走するダスカ。
スローペースで進む中、ダスカはそれに抗い第3コーナー過ぎで先頭を奪取、ウオッカを待たずしてロングスパートを開始します。
外からウオッカが迫ってきますが寄せ付けず、GⅠ級競走2勝目&牝馬二冠と相成ります。
※ウオッカとの対戦成績2勝1敗

秋華賞後はマイルチャンピオンシップの選択肢もありましたが、エリザベス女王杯に出走します。
ここでウオッカと再戦する予定でしたが、ウオッカは当日の朝に跛行のため出走取消となります。
それでも前年度の1〜5着馬であるフサイチパンドラ、スイープトウショウ、ディアデラノビア、アサヒライジング、アドマイヤキッスが再び集結し、ウオッカが除かれてもエリザベス女王杯史上最高の面子が揃いました。
レースは早々と先頭を獲ったダスカがそのまま逃げ切ってGⅠ競走3勝目を挙げます。
安藤騎手は「ウオッカがいたらわからなかったかな」と、
松田調教師はウオッカ取消の第一報を聞いた時に「正直運がいいなと思いました」とコメントしてます。

続いてファン投票4位となる7万4134票を集め、有馬記念に出走します。
この年の天皇賞を独占したメイショウサムソン、ジャパンカップ2着や前年2着のポップロック、GⅠを5勝しているダイワメジャーなどの強敵との対戦となりました。
特に引退レースのダイワメジャーとは兄妹対決であり、史上初めてとなる「GⅠ級優勝兄弟姉妹によるGⅠ対決」でした。
更にライバルであるウオッカまでもが参戦し、どの馬を応援すればいいのか悩むレースとなりました。
人気はメイショウサムソンが2.4倍、ポップロックが5.0倍、ウオッカが6.9倍でダスカは8.1倍の5番人気です。
レースはチョウサンにハナを獲られ離れた2番手を追走しますが、第1〜第2コーナーでは折り合いがつきませんでした。
最終コーナーで先頭に立ち、後方の外から進出を企む有力のウオッカやメイショウサムソンなどを牽制するために外に持ち出します。
ところが空けた内側を3番手追走のマツリダゴッホ(9番人気)に突かれてしまい、突き放されて独走を許してしまいます。
兄のダイワメジャーは3着でしたが、マツリダゴッホには届かず2着に終わります。
この年のJRA賞表彰では、全289票中275票を集めて最優秀3歳牝馬、162票を集めて最優秀父内国産馬を受賞し、73票を集めて年度代表馬の次点にもなりました。
※ウオッカとの対戦成績3勝1敗

目がぁ〜!!

古馬になったダスカは3月下旬のドバイワールドカップに向けて調整をしてましたが・・・

レース1週間前に、坂路での調教中に跳び上がったウッドチップが右目を傷つけ創傷性角膜炎と診断され、ドバイ遠征は中止となります。
次戦の目標をヴィクトリアマイルか安田記念の予定もあったのですが、松田調教師が「一番強い馬が集まると思った」という理由で産経大阪杯(中距離のGⅡ)に出走する事になります。
産経大阪杯は、メイショウサムソンやGⅠ上位のインティライミ、ドリームパスポート、それに前年の皐月賞優勝馬ヴィクトリー、菊花賞優勝馬アサクサキングスなど10頭の牡馬との対決となりましたが、そんな中で1番人気に推されます。
スタートからハナを奪取して逃げ、そのまま最終コーナーを通過。
直線でかわされかけますが、もう一伸びして1998年のエアグルーヴ以来となる牝馬による産経大阪杯優勝を成し遂げます。

◆ウオッカと最後の対決

産経大阪杯はダスカにとって単なる前哨戦だったのですが、頑張り過ぎて脚が腫れてしまいました。
1週間経過しても腫れが引かなかったため調教不能状態に陥り、その後の予定が全撤回となってしまいます。
放牧に出されて元気を取り戻したダスカはエリザベス女王杯→有馬記念のローテーションを予定してましたが、調子が良かったためその前の天皇賞(秋)に出走する事になります。
相手は約10か月ぶり5回目の対戦となる宿敵ウオッカと、毎日杯、NHKマイルカップ、日本ダービー、神戸新聞杯を4連勝中のディープスカイでダスカと合わせて「三強」と相成りました。
レース前からいつも以上に気持ちが高ぶってしまったダスカは、スタートからトップスピードに入ってしまいます。
安藤騎手は「これじゃあ絶対にもたない」と覚悟したそうですが、向こう正面で後ろの馬に突っつかれて更にヒートアップ。
11秒台のラップを連発しながら前半1000メートルを58.7秒で通過するハイペースでぶっ飛ばし、安藤騎手も「3着が精一杯だろう」と思ったそうです。
そんな中、ウオッカ&ディープスカイが迫ってきます。

三強が横一線となり、内はダスカ、真ん中ディープスカイ、外ウオッカで並び立ちます。
ほどなくしてハイペースが祟り、ダスカの脚が鈍って外の2頭が優勢となり、新旧のダービー馬対決となるか!?という場面で再びダスカが盛り返します。
ゴール直前に真ん中のディープスカイが脱落しますが、ダスカとウオッカは並び立ったまま

「大接戦ドゴーン!!!」
青嶋アナの実況が熱すぎて笑いましたw
どちらもウイニングランは行わないほどの接戦で、走破タイム1分57秒2はスペシャルウィークが1999年に樹立したレースレコードを0.8秒更新ほどでした。

13分にも及ぶ写真判定の末、わずか2cmの差でウオッカの勝利が確定します。
勝ったのはウオッカでしたが、ダスカが魅せたゴール前の走りについては
「奇跡のような脚」
「驚嘆すべき粘り腰」
「信じられないような巻き返し」
といったコメントが競馬関係者から寄せられる程でした。
※ウオッカとの対戦成績3勝2敗

◆有馬記念

天皇賞後はジャパンカップを予定してましたがそれを見送り、有馬記念に臨みます。
ファン投票では13万6千票を集めたウオッカが1位、ダスカは13万1千票の2位でした。
ウオッカとディープスカイは距離や中山の適性から有馬記念を回避し、ダスカが1番人気に推される事となります。

8枠13番からスタート、ハナを奪取し逃げに出ます。
ラップタイム11秒台を連発しながら直線コースを走行し、第1、2コーナーで13秒台に緩めながらもハイペースで先導します。
第3コーナーでは2、3番手のメイショウサムソン、カワカミプリンセスからマークを受けてプレッシャーをかけられますがそれらを下して先頭を死守、続いて後方待機からまくるスクリーンヒーローとマツリダゴッホが接近してきますが両馬ともに直線に入って失速します。
それを尻目にダスカはもう一伸びし、先行馬も差し馬も潰して独走状態に入ります。

「37年ぶり、夢の扉が今開かれた!」
GⅠ級4勝目。
1971年トウメイ以来37年ぶり、史上4頭目となる牝馬による有馬記念優勝を達成します。
過去に有馬記念を勝った牝馬は超有利に走れた馬や有力馬が出走回避し捲ったとかで、実力で勝った例は無かったのですが、ダスカは有馬記念に相応しい面子を真正面から下すという横綱相撲での勝利でした。
またスカーレットブーケは、産駒のJRA-GⅠ級9勝(ダイワメジャー5勝、ダスカ4勝)に到達し、パシフィカスのJRA-GⅠ級9勝(ビワハヤヒデ3勝、ナリタブライアン5勝)を抜いて単独最多記録を樹立します。
しかしこの年のJRA賞ではダスカはどれにも選出されませんでした。
年度代表馬選考では全300票中79票を集めてウオッカの次点で、最優秀4歳以上牝馬選考でも104票を集めてウオッカの次点でした。

◆幻の海外転戦計画

5歳となった2009年、改めてドバイワールドカップを目標に設定し、再びフェブラリーステークスをステップに遠征する予定を立てます。
しかしその1週間前追い切り後、左前脚の熱が治まらず、フェブラリーステークスを回避→翌日にはそれが浅屈腱炎だと判明してドバイ遠征も断念し引退が決定します。
通算成績12戦8勝2着4回、デビューから連対率100%で「生涯連対」を達成。
シンザンの19戦15勝2着4回に次ぐ、史上第2位の「生涯連対」記録となります。

◆脳筋娘

ウマ娘では「真面目な優等生」なダスカですが、リアルの方は気性が良いとは言えず、気持ちが高ぶって暴走気味に走ってしまう処がありました。
ですが勝利への執念は別格で、関係者からは「走法や気性的に考えて2000mあたりが限界で、適性はマイルのはず」と言われておりましたが、スタミナが切れても根性で粘り生涯連対率100%を達成するほどの負けず嫌いでした。
この1番に拘る性格はウマ娘でも見事に表現されてると思います。

◆ウオッカとの比較

適性距離や得意なコースが異なるため単純にどちらが強いかと断定する事は出来ないと思います。
左回りのマイルだったらウオッカが有利でしょうし、中山の2500mだったらダスカが勝ちそうです。
実績的にも人気的にもウオッカの方が上ではありましたが、対戦成績は3勝2敗とダスカが勝ち越してます。
※2勝2敗1分という説もありますが、有馬記念の2着を引き分けと見なした場合です
安定感という点においてもウオッカに勝ってるのですが、やはりGⅠレースの勝利数やダービー制覇のインパクトが強かった点や、ダスカが故障しがちでウオッカよりも出走数が少なかった点が劣ってるという印象を与えてしまったのかもしれません。
何にせよ、強い牝馬の代表格として未だに名が挙がる程で、最強牝馬と呼ばれたウオッカの最大のライバルとして認知されているダスカはまごう事なき名馬です。
ウマ娘だったら成長率根性30%にしてもいい程のド根性娘であった事を、多くの方に知っておいて欲しい処です。
それでは、良きウマ娘ライフをノシ

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