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アニメ批評その837 黒の召喚士

評価:★★★(バトルジャンキーw)

概要

迷井豆腐のライトノベル。

2014年10月6日より小説投稿サイト「小説家になろう」で連載されていた『古今東西召喚士』という名の作品で、2015年05月16日に『黒の召喚士 〜戦闘狂の成り上がり〜』にタイトルが変更になった。

2016年6月25日からオーバーラップ文庫(オーバーラップ)より文庫版が刊行されている。

シリーズの累計発行部数は2022年2月時点で140万部以上を記録している。

メディアミックスとして、2018年からオーバーラップのウェブコミックサイト『コミックガルド』にて天羽銀によるコミカライズ版が連載中。

また2022年にはテレビアニメ化が発表された。

あらすじ

見知らぬ場所で目を覚ました男には、ここがどこなのか、自分が誰なのか、全く記憶がなかった。

突然ゲームのメニュー画面みたいな物が現れ、自分は前世で死んだ時に異世界へ転生する権利を得て、前世の記憶すべてと引き換えにレアスキルを獲得し、“召喚士ケルヴィン"として転生をしたことを知る。

しかも、この異世界の女神・メルフィーナまで配下に従えていることにも驚愕する。

そして、始まった冒険者ライフ。

ケルヴィンの前に次々に立ちはだかる強敵と魔境を前に、ケルヴィンは自然と笑みがこぼれる。

彼はまさに戦闘(バトル)ジャンキーだった。

黒のローブを身に纏った重度のバトルジャンキーが、仲間と共に“英雄"へと成り上がる爽快バトルストーリー、堂々の開幕。

黒の召喚士 - Wikipediaより抜粋

ありがちな異世界転生モノという認識で視聴を始めた私ですが、1話目の開幕でかなり不安になりました。
「これは3話を待たずして切る事になるかもしれない」
と。
主人公が23歳なのに厨二キャラで、

テイマーという職業からスライムを使役する様になるというスタートに、某クソアニメと被って物凄く不安になりました。

戦闘(バトル)ジャンキーというキャラ設定の主人公に時よりイラつかされる事もありますし、

肝心なバトルシーンもよく観る低予算アニメのそれと変わらぬ出来で、CGで誤魔化す場面も多々あります。
これだけ聞くと「よくあるクソアニメなのかな?」と思われてしまうかもですが、予想に反して非常に面白いアニメでした。

それでは同時期に放送していた、異世界転生モノかつ主人公がスライムを使役するテイマーだった某アニメと比較してみましょう。

◆女性キャラが可愛い

これは非常に重要な要素ですが、女性キャラが総じて可愛かったのです。

主要キャラで無くても私好みの素敵な女性が出てきますし、ネタバレ防止でここではご紹介しませんが、後半に出て来るキャラも非常に魅力的です。
ちなみに先に挙げた某アニメには可愛い女性キャラが一人も出てきません。

◆設定が凝ってそう

原作未読勢の私ですが、何となく設定が凝ってそうです。
オーバーロードが大好きな私ですが、この手の作品は設定の緻密さや深さが重要な気がします。
数値で表示されてると強さの比較もしやすいですし、わかりやすくもあります。

◆ストーリーが面白かった

主人公は女神に愛されながらも勇者では無く、勇者パーティーは他にいます。
未熟な勇者達と絡んだシーンが面白かったり、

ちょっと感想させられる回などもありまして、スライムが可愛い以外に獲り得が無い某クソアニメとは大違いでした。

◆仲間が魅力的

スライムと犬しかテイムしていない某クソアニメとは異なり、主人公の仲間達はかなり豪華な面子です。
これもネタバレ防止のため伏せさせて頂きますが、ここまで豪華な面子というか種族を揃えてる作品も多くは無いと思います。

TVアニメ「黒の召喚士」OPムービー【レトベア(unknown Vo:10fu)「頭ん中DEAD END」】
あとはこのOPですね。
一見センスがあるというか、オシャンティーな感じにも見えるかもですが実はかなりの手抜きOPです。
一般的なアニメのOPはアニメーションというか、ある程度の動きがある訳ですが、このOPは止め絵がメインです。
一部キャラに動きがありますが、かなり少ないコマ数で動かしてますし、カラーリングからしても手抜きです。
私が評価しているのは、手抜きを手抜きと見せない技術であり、限られた製作費&期間内でどこで手を抜くか?というテーマに対して「OPで手を抜きつつもカッコ良さげに魅せる」という事を成し遂げたのです。
特に評価が高いOPという訳ではありませんが、手抜きで叩かれなければ大成功です。
異世界転生モノでバトルメインの作品なのに、バトルシーンはおまけみたいな感じで、ストーリーで楽しませてくれた本作は非常に素晴らしいアニメだと感じました。
またバトルシーンが手抜きのおかげか、それ以外のシーンの作画が安定していたのも高評価です。

イキったキリトさんみたいな感じの主人公ですが、ロクサーヌ的な事はしない紳士で嫌いではありませんでした。
原作は本作よりも転生賢者の異世界ライフの方が数倍売れているのに、アニメの出来の差がエグ過ぎます。
どちらの原作を読んでいない私ですが、仮に面白さの差異が無かったとしたら転生賢者のアニメ制作陣は恥を知るべきだと思います。
主人公の仲間達が豪華過ぎて、ここからどう盛り上がってイクのか不安になる部分はありますが、続編に期待したい良作でした。
オススメです。
それでは、良きアニメライフをノシ

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