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アニメ批評その931 大雪海のカイナ

echoさんが2023年の冬アニメを早速レビューしてくれました。

評価:★★(ちょっと懐かしい王道のSFファンタジー)

概要

ポリゴン・ピクチュアズの設立40周年記念作品として制作されたテレビアニメ。

全編3DCGでされており、シドニアの騎士の弐瓶勉が原作を務める。

フジテレビ「+Ultra」ほかにて、2023年1月から放送された。

あらすじ

「雪海」が拡がり続ける異世界――。

人々は巨木「軌道樹」から広がる「天膜」の上でかろうじて暮らしていた。

天膜の少年カイナと、雪海の王女リリハが出会うとき、滅びかけた世界を変える物語が、始まる――。

シドニアの騎士の弐瓶勉先生とポリゴン・ピクチュアズが手がけるフル3DCGアニメです。
舞台は科学文明が滅んだ後のポストアポカリプスな世界で、主人公のカイナは巨大な樹木の上に張られた「天幕」の上で暮らしています。
村人は5人、カイナ以外は年寄りで滅びを待つだけの村。

食べる物は巨大化した虫のみ。
天幕もぼろぼろと崩れていて、ちょっと「風の谷のナウシカ」を思い出す様な独特な世界観です。
そんなカイナが食料の虫を狩りに行くと下から気球(の様な虫)に乗って少女が浮かんできます。
「お頭!女の子が下から浮かんできたよ!」と見ながら叫んでしまいそうになりましたが、その少女「リリハ」は樹木の下「雪海」から賢者を探しに来たと言います。
リリハは雪海の国の王女で、下の世界では水不足によって戦争が起きている。
戦争の原因である水不足を解消する方法を知っている賢者を探しに来たと言うのです。

ストーリーからも分かる通りジブリリスペクトを感じるSF冒険ファンタジーで、ボーイミーツガールと言う、今どきちょっと珍しい王道ストーリーです。
序盤は作り込まれた設定や世界観の見せ方が上手く、2人が巨大樹を降りていく描写を見るだけで面白いのですが・・・

一方で後半の戦闘シーン、アクションシーンはちょっと迫力不足で割とご都合展開も多く、やや失速した印象です。

更にはテレビアニメ放送前から映画化が発表されていて、世界を巡る謎はほとんど分からないまま終わってしまいました。
テレビアニメは一応キリの良いところで終わってはいるのですが、消化不良感は拭えないので現状は★2にしています。
映画を見たら、また評価が変わるかもしれません…。
ただ、他のアニメでは見られない唯一無二な世界観は素晴らしいと思います。
冒険ファンタジー、SFが好きな方にはおすすめです。
では、良きアニメライフを!

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