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アニメ批評その4 牙 -KIBA-

評価:★(アニメ会社が訴えられそうになるレベル)


製作はマッドハウス、シリーズ構成には平成仮面ライダーでお馴染みの井上敏樹を迎え、トレーディングカードゲーム『牙』とタイアップした宣伝アニメとして放送された。

が、タイアップアニメにも関わらず、本作にカードなどは一切登場しない。

あくまでTCGの世界観を描いたアニメである。

しかも、井上敏樹の作風が存分に出たスピーディかつ重苦しいストーリーにより、とてもじゃないが子供向けとは思えない、トンデモアニメに仕上がっている。

「常に予想の斜め上を行く」「新キャラが出た3分後には死んでいる」「メインキャラだろうが誰だろうが容赦なく死ぬ」

 「声優たちがアフレコのたびに『今日は誰が死ぬんだろう』と話していた(実話)」などなど、

その息をも吐かせぬジェットコースターのような鬱ストーリーは凄まじい。

 当時の視聴者からは、敬意をこめて「日曜朝の爽やかアニメ」と称された。

もちろん、単に節操無く意味なく殺しまくりのアニメならこんな異名はつかない。

どんな逆境にあっても一切の泣き言を言わず必死に立ち向かう主人公・ゼッドを軸にしたストーリーは非常に熱く、 作品自体の完成度もかなり高い。

 井上御大の作品にしては珍しく、最後も奇麗に、本当の意味で爽やかにまとまっている。

 実際、カードの売り上げも大ヒットまでは行かずとも悪くなく、シリーズ延長の打診も来たが、スタッフは「1年で全てやりきった」ことを理由に断ったという。

また、本作以後に売れた人も含めて地味に豪華声優陣だったりするが、

ストーリーがあまりに濃すぎるせいか、声優方面で言及されることはあまりない。

牙 -KIBA-とは (キバとは) [単語記事] - ニコニコ大百科より引用


「アニメ会社が訴えられそうになるレベル」と書きましたが、出資元の会社が激おこで「裁判の辞さない」と息巻いていたのは今では無かった事になってますね。
「子供向けのカードゲームを作りたいから」作られたアニメなのに、子供向けでもなければカードゲーム向けの内容でもなかったので、そりゃぁ出資元もキレますね。


あらすじとしては、

無機質で閉鎖的な世界「カーム」に住む少年、ゼッドは、「扉や門を壊せば違う世界に行ける気がする」という思いにとらわれて街を破壊して回り、学校や警察から追われていた。

親友のノアは彼を心配するが、彼の事情を知っているだけに何も言えない。

ゼッドの母であるサラは精神を病んでおり、病室で日々を過ごしていた。

そんなとき、ゼッドを追って来た教師が突如豹変し、狂人となってゼッドに襲い掛かる。

それに呼応するように廃人だったはずのサラは正気を取り戻し、得体の知れない力を使って教師と戦う、何が何だか解らないまま、必死で警察から逃げ回るゼッド。

追い詰められたとき、彼のもとに現れたのは、巨大な光の渦だった。

無我夢中で渦の中に飛び込むゼッド。

やがてたどり着いたのは、「シャード」の力を使う能力者「シャードキャスター」が戦う、戦乱の異世界だった……。

牙 (アニメ) - Wikipediaより抜粋


このアニメは主人公が主人公らしくないとか、世界観がわかりずらいと言われていたと記憶してます。
あとこの物語ではスピリットというものを召喚してポケモンの様に戦わせるのですが、このスピリットが

なんかキモいです。


上記の概要欄に
「実際、カードの売り上げも大ヒットまでは行かずとも悪くなく、シリーズ延長の打診も来たが、スタッフは「1年で全てやりきった」ことを理由に断ったという。」
と書かれておりますが、これは大嘘です。
カードゲームの売上は当時発売されたカードゲームの中では最も低く、アメリカが本社のアッパーデック社が日本にある支社(アッパーデックジャパン)に見切りをつけるきっかけにもなりました。
アッパーデックジャパンがお取り潰しになった原因は他にも色々あるのですが、この作品が原因の一旦というか元凶である事は間違いありません。


「また、本作以後に売れた人も含めて地味に豪華声優陣だったりするが、ストーリーがあまりに濃すぎるせいか、声優方面で言及されることはあまりない。」
言及される事はあまり無いどころか、
「あの作品に出るべきではなかった」
という話をとある声優さんから直に聞いております。


結局この作品は面白いの?と聞かれたら、
凄くつまらない作品だ
と私は答えます。
逆にどうつまらないのか?を知る為に見るという選択肢もあるかもしれませんが、

こんな動画も探せばありますので、「日曜朝の爽やかアニメ」として相応しかったかどうかご判断して頂ければと思います。
スポンサーの意向のせいで駄作になる事はありますが、スポンサーの意向を無視してまで我侭を通して作ったのに人気が出ませんでした、では誰も得をしない不幸な作品を生んだだけだと私は思います。


制作に携わった方々はご高名な方が多いのですが、誰のせいでこうなったのか・・・
同じ様な事が起こらない様にとの願いを込めてここに記録として記します。
それでは、またノシ

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