アニメ批評その623 天空のエスカフローネ
名作と名高い作品ですが、人によっては「そうでもないよ?」と聞いてました。
それではechoさんのレビューをどうぞ。
評価:★★(ロボットアニメ+少女漫画+ファンタジーの名作)
概要
天空のエスカフローネは、サンライズ制作の日本のテレビアニメ。
1996年テレビ東京をキー局として全26話が放送された。
2000年には設定を一新した劇場版『エスカフローネ』が公開された
ロボットアニメに少女漫画の要素を融合したものとして構想された当初の企画では、『空中騎行戦記』というファンタジー要素を持つ可変戦闘機ものだった。
ファンタジー、運命、科学、恋愛などさまざまなテーマを複雑に絡めたストーリー展開、菅野よう子や溝口肇による音楽などが特色。
作画補助としてCGが実験的に使われたことや、フルオーケストラによる音楽も話題を呼んだほか、主人公・神崎ひとみの声を担当した坂本真綾が当時16歳の高校生であったことも注目された。
坂本は本作がテレビアニメ初出演で初主演となり、オープニングテーマの歌唱も担当した。
あらすじ
高校1年生の占い好きな少女、神崎ひとみは突然地球から異世界ガイアに飛ばされてしまう。
月と地球を天空に抱くその世界では人の“想い”が世界を変える力となる。
その地で、彼女は自国(ファーネリア)を滅ぼされた若き王、バァンと、彼の乗る人型機械(ガイメレフ)「エスカフローネ」、陰のある騎士アレンたちと共にガイア全土を取り巻く戦いへと巻き込まれていく。
神崎 ひとみ(cv.坂本真綾)
本作の主人公。高校生で陸上部。
基本的に明るく前向きだが少々短気で、一つのことに集中すると周りが見えなくなってしまう性格。
タロットでの占いやダウジングといった特技を持っており、他の者には見えない敵や未来のビジョンを見てしまうこともある。
「竜退治の儀」で地球に迷い込んだバァンと出会い、巻き込まれる形でガイアに渡る。
天野にそっくりなアレンに恋するが、やがてそれは本物ではないと気づき、自分が本当に好きなのは誰かを知ることになる。
バァン・ファーネル(cv.関智一)
本名バァン・スランザール・デ・ファーネル。
天空の竜に守られしファーネリア国の王子。
シリーズ冒頭にて、試練“竜退治の儀”を果たして王となり、ガイメレフ・エスカフローネと血の契約を結ぶ。
無口で不器用。王としての使命、戦うことの苦しみや命の重さに悩むことも。
言葉でのコミュニケーション能力には欠けるが、本質は優しく、少しとぼけた性格。
人間の父と竜神人の母の血を引いており、背中に白い翼を生やすことができる。
兄であるフォルケンが「“竜退治の儀”を逃げた」と陰口を叩かれたため、戦いに背を向けて逃げることを何よりも嫌う。
アレン・クルゼード・シェザール(cv.三木眞一郎)
無敵と謳われるアストリア王国の騎士。21歳。
ひとみの先輩の天野に瓜二つの容貌の持ち主。女性に紳士的な優男でるが、剣やガイメレフの操縦にも卓越しており、シリーズ序盤ではバァンと手合わせをして彼に勝っている。
少年時代、父親が家族を捨てて己の道を走り、その心労で母親が病死。
妹のセレナも行方不明になったことで一度は盗賊業に身を落としたが、バルガスとの出会いにより改心。
その後、王国で12人しかいない誉れ高き「天空の騎士」に任命される。
王国の第一王女、マレーネと恋仲となり、2人の間に出来た子がシド王子である。
マレーネと別れた後は辺境の砦警備の任に就き、荒くれ者の部下たちを率いることになる。部下には「お頭」と呼ばれている。
家庭を捨てた父親レオンを長年憎み続けている。
1996年のロボットアニメです。
同時期のロボットアニメというとエヴァンゲリオン、ガンダムW、機動戦艦ナデシコとロボットアニメに勢いがあった頃の名作の1つです。
ストーリーは大まかにいうと現代の女子高生ひとみが異世界であるガイアに飛ばされ、そこで出会ったバァンやアラン達の戦いに巻き込まれていく中で、恋愛についてもアランとバァンの間で揺れ動くといった感じです。
キャラクターデザインは独特な鼻の高い作画がネタにされがちですが、作画は当時のアニメとしてはかなりの高水準です。
特にロボット(ガイメレフ)の戦闘シーンは動きや重厚感が伝わる素晴らしい出来なので一見の価値があると思います。
音楽も菅野よう子・溝口肇といったアニメ劇伴界のツートップが盛り上げてくれますし、声優陣も主演の坂本真綾さんはデビュー作ということもあり、演技がやや拙いものの実力派の人気声優で固められておりサンライズの本気がうかがえるかなり豪華な作品です。
ストーリーは少女漫画を意識している事もあり恋愛や運命といったワードがメインになってくるので、人を選ぶところはありますが心理描写やキャラクターの造形も練られているので見ごたえがあると思います。
全26話で後に設定を変更した劇場版も制作されました。
古いアニメなので☆2の評価にしましたが、今見ても作画や音楽の良さに驚かされるアニメなのでロボットアニメが好きな方、ファンタジーものが好きな方にはお勧めの作品です。
では、良きアニメライフを!