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そうだラノベを読もう!

今回は水曜日のアニメ記事担当のechoさんが、特別に別ジャンルの記事を書いてくれる事になりました(有難う御座います)
それでは、どうぞ。
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訳あって暇を持て余している私にマイセンさんがページを分けていただけるという事で、コラム的なものを書かせていただきます。
昨今ラノベと言えば書籍に留まらず、漫画化、アニメ化、ひいては映画化される作品まで出てきて、エンターテイメント界に無くてはならない存在になりました。
また「小説家になろう」の登場により、誰でもラノベ作家になれる時代が到来し、かつて無い広がりを見せています。
そんな中、いにしえのオタクである私が一つラノベ作品をご紹介させて頂きます。
私が紹介したいラノベはこの作品。

『竜馬がゆく』著 司馬遼太郎
いやいやラノベじゃねーよ!と思われるかも知れません。
それではラノベの定義を見てみましょう。

ライトノベルには、はっきりとした必要条件や十分条件がない。

このため「ライトノベルの定義」についてはさまざまな説がある。

「ライトノベルを発行しているレーベルから出ている」「出版社がその旨を宣言した作品である」「マンガ・萌え絵のイラストレーション、挿絵を多用し、登場人物のキャラクターイメージや世界観設定を予め固定化している」「キャラクター描写を中心に据え、漫画のノベライズのように作られている」「青少年(あるいは若年層)を読者層に想定して執筆されている」「作者が自称している」など、様々な定義が語られているが、いずれも客観的な定義にはなっていない。

※Wikipediaより抜粋

やや苦しいですが「キャラクター描写を中心に据え、漫画のノベライズのように作られている」「青少年を読者層に想定して執筆されている」この辺りは該当しそうです。
まぁ、私が言い出しっぺと言うわけではなく以前から「司馬遼太郎の小説はラノベ的だよね」と言う指摘は有識者から幾度となく出ています。
でも歴史小説でしょ?難しいんじゃない?と思われるかもしれません。
ところがどっこい、そうでもありません。
元々、この小説の主人公は「坂本龍馬」です。
しかし、題名は『竜馬がゆく』
「りょうま」の漢字が違います。
これにも諸説あるのですが、作者の司馬遼太郎がわざと違う漢字を使うことによって、坂本龍馬をモチーフにしているが、フィクション作品である事を強調する為に付けたと言う説があります。
つまり、幕末を舞台にした『架空戦記もの』なんです。
その証拠に、歴史上に存在しないオリキャラも多数登場します。
竜馬の初恋の人、お田鶴様なんかもそうですね。
そして文章ですが、司馬遼太郎の文章は口語体で書かれていて非常に読みやすいんです。
歴史小説には言い回しが独特で読みにくい小説も多いのですが、司馬遼太郎の特に前期の小説は、オリジナル展開も多く歴史の知識無しでも簡単に面白く読める文章になっています。


とは言え、さすがにラノベは言い過ぎでしょ?と思われることでしょう。
そんな事はありません、この『竜馬がゆく』俺TUEEE小説なんです。
『竜馬がゆく』は大体4部構成になっているのですが、第一部で竜馬は江戸へ剣術修行に行きます。
そこで、当時一流の剣術道場に入り北辰一刀流を学びます。
子供の頃は愚鈍で泣き虫だった竜馬は、道場の跡取り息子の千葉重太郎と切磋琢磨しながら、娘のさな子とラブコメしつつ免許皆伝の腕前になります。
最後は当時江戸で一番の腕前だった、ライバル桂小五郎に勝ってしまうまでに至ります。
二部では勝海舟の海軍学校に入り黒船の技術や国際法を学び、三部ではピストル片手に京都に入って、新撰組に命を狙われながら歴史上の重要人物達と渡り合っていきます。
四部では長崎で海援隊を作り、ついに黒船まで手に入れます。
なろう系もびっくりの成り上がりストーリーです。
竜馬がゆくでは、薩長同盟の立役者も、徳川慶喜に大政奉還を決意させたのも竜馬ですから、まさに歴史の影に竜馬ありですw(小説がよく出来すぎているせいで、真実だと思いこんでる人までいるのが玉に瑕ですが)


そして、ラノベ小説に欠かせないのがヒロインの存在です。
ご安心下さい、多種多様な魅力的なヒロインが4人登場します。
身分違いの恋に悩む、初恋のお姫様「お田鶴様」
剣術師範の娘で爽やかなラブコメを演じる、ツンデレお嬢様「千葉さな子」
大胆不敵で男を振り回す、放って置けない系ヒロイン「おりょう」
年下ながら疲れを癒してくれる、ミステリアスな芸者「お元」
更にはお母さん代わりに竜馬を育てた、肝っ玉お姉ちゃんの「坂本乙女」もいます。
ハーレム状態です。
各地にヒロインがいて浮名を流す辺りもラノベっぽいでしょう?
ちなみに私の推しは「千葉さな子」です。
ここまで読んで頂ければ「竜馬がゆく」ラノベ説もそうかも知れないと思い始めたんじゃないでしょうか?
竜馬がゆくに限らず初期の司馬遼太郎作品はラノベ的な作品が多いです。
特に歴史資料が少なくオリジナル要素が強い作品ほど、作者が自由に書いているので面白いと思います。

戦国無双、戦国BASARAでお馴染み、鉄砲部隊雑賀衆を率いて信長に勝った雑賀孫一を描いた「尻啖え孫市」

完全フィクションで、大阪城に忍び込み秀吉を狙う忍者を描いた「梟の城」

織田信長と明智光秀の師匠、蝮の道三こと斎藤道三を描いた「国盗り物語」などはラノベ的で面白いのでおススメです。


「竜馬がゆく」は古典と言っても良い古い作品ですし、歴史小説と聞くと身構えてしまって手が伸びないかも知れませんが、長年親しまれているエンターテイメント作品ですし、読めば何かしら心に残る青春小説でもあります。
歴史小説の入門編としても入りやすいので、一度は読んでみて欲しい作品です。
また、司馬遼太郎の作品は歴史物のゲームや漫画、アニメやドラマのキャラクター付けの基本となっている事が多いので、歴史物が好きな人は原点として読んでおいた方が良いと思います(雑賀孫市なんてそのまんまだしね。)
私は大学生の頃、通学時間がやたら長くて、司馬遼太郎をよく読んでいました。
ぜひ、時間が有り余っている人は司馬遼太郎沼にハマってみてください。

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