アニメ批評その996 THE MARGINAL SERVICE
Cygames絡みのアニメは成功率が高いのですが・・・
貴重な失敗例をechoさんがレポートしてくれました^^;
評価:★(豪華声優陣を宣伝に使っている時は危険)
概要
番組制作Cygames 、アニメ制作3Hzで制作されたオリジナルアニメ作品。
2023年4月から日本テレビほかにて放送された。
あらすじ
ある日、地球はグレイ型エイリアンに襲われた。
エイリアンの攻撃になすすべもなく壊滅状態の航空自衛隊を救ったのは、
実在するはずのない人間の顔を持つ“伝説上の生き物”だった。
国家はその事件で彼らが地球で共存していたことを初めて認識することとなり、彼らを≪境界人≫と呼び監視下においた。
そして数年後......移民や不可解なテロ事件が発生し、混沌とする世界にある機関が発足された。
それが≪マージナルサービス≫
≪境界人≫専門の犯罪を取り締まり、その存在を徹底的に隠蔽する機関である。
舞台はジャパン澁宿......
集められた精鋭たちがジャパンの誇り“ニッカポッカ”をまとい、日夜≪境界人≫と対峙しながら地球を守る物語である。
Cygamesとスタジオ3Hzのタッグで作られたオリジナルアニメです。
放送前に事前情報がほとんど無く、PVより先に豪華声優陣が発表され、誰がどのキャラクターを演じるか当てる企画をやっていたりして嫌な予感はしたのですが・・・
そこはCygamesとスタジオ3Hz、面白いアニメになるはずと期待してました。
PVを見た感じ作画は良いですし、声優陣も豪華、制作会社やスタッフも実績がある、面白くなる要素しかありません。
そう思っていた時期が私にもありました…。
期待は完全に裏切られました。
舞台は日本の渋宿、主人公のブライアンは元刑事で無茶な捜査をして相棒を失い、謎の組織マージナルサービスに飛ばされます。
ハリウッド映画でよく見る展開で導入は良さそうだったのですが、出て来るキャラクターは外国人ばかりでなぜ舞台が日本なのかわかりませんw
捜査対象となる境界人のデザインは独特で、宇宙人のような、妖怪のような中途半端な見た目をしています。
なぜそんな存在が人間に紛れて生活しているのか、奴らの正体が何者なのか、最後まで見ても私には分かりませんでしたw
ストーリーもチグハグでギャグがやりたいのかシリアスがやりたいのか、中途半端でカオスな展開をやるには踏み込みがたらず、シリアスをやるにはふざけ過ぎていて、何がしたいのか分からない作品になっていました。
主人公たちの衣装も何故か色違いのニッカポッカを着ていて、戦隊モノモチーフなのかな?と思っていると普通に銃撃戦で戦うし、境界人の能力も練り込まれてなくて、能力バトルとしても見どころが無い印象です。
同僚などの脇役の掘り下げも中途半端で、この二人せっかく杉田智和、中村悠一と言う名優二人が声を当てているのに、仲が悪くて顔を合わせるたびに筋肉勝負をしているという、退屈なやり取りを最終回までコスっていて、ギャグセンスも感じませんでした。
このアニメ、全体的に設定を色々と盛ってはみたけど、肝心のストーリーに軸が無いので何がしたいのか分からないアニメになっていたと思います。
作画も声優も良いのにもったいない…。
オリジナルアニメは今作みたいにとんでもない凡作もありますが、歴史的な名作を生み出す事もあるので積極的に見ていきたいジャンルではあるんですけどね…。
また、素晴らしいオリジナルに出会える事を願っています。
では、良きアニメライフを!