アニメ批評その1084 キボウノチカラ〜オトナプリキュア'23〜
「プリキュアさんも攻めてくるなぁ〜」と感じた本作ですが、レビュアーはプリキュア作品という事で当然echoさんです。
評価:★★(プリキュアの新たな挑戦、長年見てきたファンには嬉しい作品)
概要
東映アニメーション制作の『プリキュアシリーズ』が20周年を迎え、記念作品として制作された。
20年という年月を経てプリキュアと共に成長し現在大人になった当時のファンが楽しめるような映像作品を提供するというコンセプトのもと制作されている。
本作品では『Yes!プリキュア5』および『Yes!プリキュア5GoGo!』をベースとし、同作品の主人公・夢原のぞみ(キュアドリーム)を中心に彼女らが成長した姿を描かれている。
2023年2月開始の現行シリーズ『ひろがるスカイ!プリキュア』まで、これまでのシリーズ作品は一貫して朝日放送テレビ製作・テレビ朝日系列で放送されてきたが、本作品はシリーズで初めてNHKで放送された。
プリキュアの20周年で何かできないかと考えていたところにNHKから「SDGs関係で何かできませんか?」と提案があり、これまでの放送局である朝日放送テレビにも相談したうえで企画が成立したという。
大まかな年代設定として『5』シリーズ本編から10年くらい後を想定、年齢としても社会人になって2〜4年目をイメージしている。
また、今回のストーリーについてはのぞみたちの「未来の可能性の一つ」として描いており、「未来はひとつじゃない」「選択次第で変わる」という前提のもと「彼女たちの固定された未来ではない」とあくまで可能性の一つに過ぎないとされている。
アニメーション制作は東映アニメーションとスタジオディーンの共同制作。
オープニングテーマはいきものがかりが担当。
あらすじ
おっちょこちょいなところもあるが、いつも明るく前向きな夢原のぞみ。
どこにでもいる普通の中学生だった彼女は、パルミエ王国からやって来た不思議な妖精・ココと出会い、みんなの希望を守るため、希望のプリキュア・キュアドリームとして仲間と力を合わせ強大な敵に立ち向かった。
それから時は過ぎオトナになったのぞみたち。
それぞれの道を未来に向かって進んでいた。
仕事にプライベート、仲間、家族、恋 、楽しく忙しく過ごしながらも...
オトナになってからの悩みや壁に苦悩を抱える日々。
そんな中、突如、人間を襲う謎の影ーシャドウーが現れて...!
時計塔の鐘の音が響くとき、オトナになったのぞみたちの新たな物語が動き出す!
プリキュアシリーズ20周年を記念して制作された作品です。
2007年から2009年まで放送されたプリキュアシリーズの3作目「Yes!プリキュア5」の主人公たちが大人になった姿で登場します。
プリキュア5は丸2年放送され、5人の主人公がそれぞれ夢を持っていた作品ですし、恋愛描写も描かれていて大人になった姿を描くにはぴったりな作品だと思います。
大人になって5人はそれぞれ夢をかなえてはいますが、それぞれ社会人ならではの悩みを抱えています。
そんな中、シャドウと呼ばれる人の闇から生まれる怪物が町に出現しプリキュア5の6人は再会する事になります。
大人になったと言う事で悩みも一人で解決できる事は少なく、全体的に重くて暗い展開が多いです。
主人公ののぞみが底抜けに明るいので緩和できますが、スカッと解決とはいかないのは若干ストレスがたまります。
大人プリキュアという事で大人のままで変身するのかと思いましたが、変身後は若返った当時の姿というのはファンとしては嬉しいかもですが、ちょっと残念に感じました。
しかし、プリキュア5のメンバーやスプラッシュスターの2人の将来が見られるのは嬉しいですし、後半プリキュアが揃ってくるとプリキュアオールスターズを思い出す派手なアクションシーンで当時のファンは満足できると思います。
みんな大好き、悪の中間管理職ブンビーさんも登場しますし、最終回には特別参戦のあの人たちもやってきます。
1クールと尺が短く掘り下げが十分だったとは言えないですが、当時プリキュアを見ていて一緒に育ってきた子供たちや往年のプリキュアファンにはおススメな作品です。
プリキュアシリーズ未視聴の人たちにはちょっとついていけないかもしれませんが、これを機にプリキュア5を視聴するきっかけにしてもらえればと思います。
では、良きアニメライフを!