アニメ批評その442 最終兵器彼女
評価:★★★(詰め込み過ぎた感)
概要
『最終兵器彼女』(さいしゅうへいきかのじょ)は、高橋しんによる日本の漫画。
小学館の漫画雑誌「ビッグコミックスピリッツ」で、2000年1月から2001年10月まで連載された。
単行本は小学館から全7巻と外伝1巻が刊行されており、累計総発行部数は400万部を記録している。
略称は「最彼(さいかの)」・「サイカノ」。
キャッチコピーは「この星で一番最後のラブストーリー。」。
2002年にテレビアニメ化、2003年にゲーム化、2005年にOVA化されている。
2006年1月28日には前田亜季の主演による実写映画が公開された。
2018年にはスピリッツ48号にスピリッツ通算2000号を記念して後日談となる2ページの読み切りが掲載された。
あらすじ
北海道のある街で暮らすシュウジとちせ。ちせは以前から好意を抱いていたシュウジに告白、そのぎこちない交際は交換日記から始まり、二人は静かに愛を深めていく。
しかし、ある日、謎の「敵」に街が空襲される。
戦火から逃げるシュウジが見たのは、腕を巨大な武器に変え、背から鋼鉄の羽根を生やし「最終兵器」と化して敵と戦うちせの姿であった。
戦争が激化していくにつれ、ちせは力が暴走していき、肉体も精神も人間とはほど遠いものとなっていく。
一方、シュウジの周りでは親友や女友人、先輩たちが次々に戦禍で故人となっていく。
壊れていく世界。壊れていく愛。
シュウジはちせを連れて街を出る。
ラストシーンは、原作版・アニメ版・映画版ともに全く違う内容である。
高橋しん先生と言えばドラマ化もした「いいひと。」を描いた方なのですが、次作となる本作がこんな内容だとは思いもよりませんでした。
こんな純朴そうな少女が、
超絶高性能のガチの兵器になるとは想像もしませんでした。
古いアニメという事もあり、こうして見ると作画が微妙かな?と思われるかもですが、今観ても全然お楽しみ頂けますので大丈夫です。
本作のジャンルはラブコメに分類されると思うのですが、別の意味でここまで切ないラブストーリーはなかなかお目にかかれません。
なんせ彼女が日本の最終兵器ですからねw
物語が進むごとに、愛しの彼女がどんどん人間離れしていく様は涙無くしては語れません。
本作は2002年夏アニメの覇権作ではあるのですが、円盤の売上は4000枚でした。
正直他に放送されたアニメの数が少なく、ライバルになりえる作品が無かったおかげです。
多くのアニメファンからは「もっと評価されるべき」と言われておりますが、思った程アニメの人気が出なかった理由は全13話で詰め込み過ぎたのが宜しく無かったのだと思ってます。
出来れば2クール欲しかった所です。
ビッグコミックスピリッツの作品で外伝含め全8巻で400万部も売れたのはかなり凄い事なので、アニメはガッツリと予算をかけて欲しかった・・・
古い上に絵が余り好きになれない、という方もいらっしゃるかもですが、内容は秀逸なので未視聴の方には是非ご覧になって頂きたいです。
原作の漫画も素晴らしいのですが、余りに悲しい物語過ぎて私は読むと今でも泣いてしまうので封印してます。
実写化しておりますが・・・
出来ればアニメ版をご視聴なさって下さい。
それでは、良きアニメライフをノシ