アニメ批評その744 現実主義勇者の王国再建記
「主人公の名がソーマ」
そう聞いて「おあがりよ!」の人を思い浮かべたのは秘密です。
当レビューはechoさんによる執筆となります。
評価:★★★(内政系俺TUEEE、見る人を選ぶ作品だけど面白い)
概要
現実主義勇者の王国再建記は、どぜう丸による日本のライトノベルを原作としたアニメ作品。
キャッチコピーは、「革新的な異世界内政ファンタジー、ここに開幕!」。
異世界転移作品の一つ。
現実世界にいた主人公が、異世界に勇者召喚されて、召喚した王国から王位を譲位され、そして国の再建を押し付けられるという展開から始まる物語である。
勇者となって魔物達と戦う物語ではなく、王国運営する物語ではある為、食料問題、衛生管理、腐敗貴族問題、奴隷問題、医療の発展、難民問題などの内政が描かれている。
作者のどぜう丸が「小説家になろう」で連載していたWEB小説が関連全作品のベースになっている。
あらすじ
たったひとりの身内である祖父を亡くした相馬一也は、ある日、突然、異世界に勇者として召喚されてしまう。
召喚された先は、まるで中世ヨーロッパのようなエルフリーデン王国であった。
勇者どころかごくふつうの青年のソーマだが、持ち前の合理的精神と現代知識から次々と新しい政策を打ち出し、傾きかけていた王国の財政政治体制を立て直していく。
ソーマと共に歩むのは、エルフリーデン王国の王女リーシア、王国一の武を誇るダークエルフのアイーシャ、怜悧な頭脳を持つハクヤ、大食いのポンチョ、歌姫のジュナ、
動物と意思疎通できる少女トモエなど、多才で個性的な仲間たち。
現代知識で窮地の王国を再生する
ソーマ・カズヤ
異世界のエルフリーデン王国に勇者として召喚された青年。
歴史書などを愛読しており、その知識・内政能力をかわれ、王位を譲られてしまう。
彼の元に集う仲間たちと共に貧窮する王国を再建することになる
リーシア・エルフリーデン
エルフリーデン王国の王女。
ソーマに王位を譲った父アルベルトに、勝手にソーマの婚約者にされてしまう。
王に任命されたばかりのソーマに疑いの目を向けていたが……。
アイーシャ・ウドガルド
エルフリーデン王国内の『神護の森』に住むダークエルフ。
故郷の森の窮状を訴えるために、ソーマたちの前に立つことになる。
王国で随一の武勇を誇るが、忠誠を誓った相手のためなら何でもする献身的な一面も。
ジュナ・ドーマ
エルフリーデン王国にある歌声喫茶『ローレライ』の看板歌姫。
たぐいまれなる美貌の持ち主で、歌と踊りが抜群に上手い。
ソーマが講じる数々の施策に歌姫として協力し、その治世を支えていく。
トモエ・イヌイ
母と弟と共に、エルフリーデン王国に難民として流れ着いた妖狼族の少女。
動物と会話できる稀有な才能があることから前王夫妻の養女となり、城で保護されることになる。
なろうの内政チート系アニメです。
同時期に放送していた「天才王子の赤字国家再生術」も内政系ですがギャグ要素もあり外交メインなのと比べると、ギャグ要素は抑え目に硬派に淡々と内政を行っていく感じのアニメになっています。
当然なろう系ですので現代知識を使って俺TUEEEもしますし、チート能力も持っています、ハーレム展開もありと、なろうアニメのテンプレは抑えているのですが…。
主人公のチート能力が人形などの無機物を操る能力で、その能力をつかってぬいぐるみを操り、事務作業を何倍も速くこなすといった物凄く地味な使い方をしていますw
最初に解決した問題が食糧問題で、有能な人材を集めて新たな食材を探すだとか、とにかくやっている事が堅実で地味なことこの上ないです。
堅実に内政をこなしていくのを淡々とこなす感じのストーリーなので、好きな人は大好きだと思うのですが、作画やアニメ―ションの動きが良いわけではないので、かなり好みの別れる作品だと思います。
後半は奴隷問題や難民問題など、現代知識を使ってもなかなか難しい、ハードな問題を取り扱っていて引き込まれるストーリーになっていました。
「本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません」だとか「狼と香辛料」みたいな作品が好きな人は楽しめるんじゃないかと思います。
分割2クール、全26話となかなかの長さですがハマればあっという間だと思います。
内政系異世界転生アニメをお探しの方にはおススメです。
では、良きアニメライフを。