アニメ批評その840 アオアシ
スポーツアニメは地味な内容になりがちなので、キャプテン翼やイナズマイレブンの様な派手な作品しかウケてきませんでした。
リアル指向のサッカーモノといえばGIANT KILLINGが原作の漫画は大人気なのに、アニメは大爆死でした。
しかし本作は素晴らしい内容のアニメという事で、echoさんがレビューしてくれました。
評価:★★★(ジュニアユースが舞台、リアル志向のサッカーアニメ)
概要
アオアシはビッグコミックスピリッツに連載中の漫画を原作としたアニメ。
Jリーグの男子高校生年代「Jユース」を扱っている。
Production I.G制作、2022年4からNHK Eテレにて放送された。
あらすじ
「世界へ、連れていってやる。」
愛媛に暮らす中学生・青井葦人は弱小サッカー部のエース。
中学最後の大会で負けた日、悔しさをぶつけるように海辺で走り込んでいたアシトは、試合を見ていた一人の男と出会う。
その男――福田達也は、J リーグ有数のクラブ「東京シティ・エスペリオンFC」で、高校生年代を育成する組織「ユースチーム」の監督だった。
荒削りだが、ある特別な才能を持つアシトに無限の可能性を見出した福田は、自らの野望を語り始める。
「俺には野望がある。俺の作り上げたクラブで、世界を掌中に収める。世界への踏み台じゃない。我がクラブこそが世界だと。その野望のすべてを担うもの、育成<ユース>だ。」
福田の誘いを受け、入団試験<セレクション>を受けに上京することを決意するアシトだったが──
青井 葦人
本作の主人公。
天才を自称し、中学時代は自分にボールを集めるようにすることでゲームメイクしていた。自信家のお調子者。
福田の誘いでセレクションを受け合格し、エスペリオンユースに所属する。
福田 達也
東京シティ・エスペリオンFCユースチーム監督。
かつてはエスペリオンの選手であり日本代表にも選ばれたが、大怪我を負ってしまい若くして引退した。
エスペリオンユースをユース最強チームに成長させ世界で戦えるチームを作ることを目標としている。
一条 花
福田の義妹。勝ち気な金髪美少女。
ユースの手伝いをしていたことでセレクションに来たアシトと出会い、そのプレイが福田と重なって見えたことで最初のファンとなる。
冨樫 慶司
福田が自らスカウトした、今年度唯一のスカウト組のDF。
リーゼントの巨漢で見た目はヤンキーだが、サッカーには真摯に向き合う。
大友 栄作
葦人と同じセレクション合格組のMF。
小柄で冴えない容姿であるためイケメンを目の敵にする。
かなりの小心者であり試合前などには極度の緊張に陥ってしまう弱気な性格。
しかし、いざピッチに立てば別人のように落ち着き周囲を盛り上げるいぶし銀。
橘 総一朗
武蔵野ジュニアユース出身。葦人と同じセレクション合格組のFW。
生真面目で爽やかな好青年。
天然な一面もあるが、責任を背負い込む性格。
真顔でクサい台詞を吐いてはアシトや大友達を赤面させる。
今まで高校サッカーを舞台にしたサッカーアニメが多かった中で、クラブチームのジュニアユースを舞台にした新しさが受けたサッカー漫画のアニメ化です。
プロに直結するジュニアユースを描いているので、学生スポーツとは違うシビアさ、面白さがあるスポ根アニメになっています。
主人公の葦人は愛媛の弱小チームのエースストライカーで、自信家ではあるもののワンマンで技術は無い選手で、さらに実家も裕福ではないので普通の高校へ進学予定でした。
そこへ元日本代表でユースチームの監督「福田達也」に出会い、視野の広さを買われて東京の強豪エスペリオンユースのセレクションを受けることになります。
必殺技を放ったり、超人的な能力を持っていたりといったファンタジー要素は全くなく、技術面、戦術面が重視されています。
こうやって書くとサッカーにある程度詳しくないと面白くないと思われるかもしてませんが、全然そんな事はなく、葦人が感性と個人技任せのサッカーをやってきたバックボーンがあるので、一から学んでいく過程が描かれていてサッカーに詳しくなくても全く問題ありません。
技術面、戦術面をメインに描いていると、頭でっかちでスポ根アニメとして熱さが足りないのでは?と思うかもしてませんが、葦人が未熟なりにそういった技術や戦術的動きを地道に一つずつ習得していく過程がしっかりスポ根アニメしていて熱く描かれているのでスポ根好きも満足できる出来です。
Production I.Gはハイキューなど今までもスポーツアニメを手掛けてきた実績ある制作会社で、作画も良く、放送局もNHK教育でしたので続編が作られる可能性が高いと思います。
スポ根アニメ好きの方は要チェックのアニメです。
では、良きアニメライフを!