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アニメ批評その1079 ウマ娘 プリティーダービー Season3

評価:★★★(2期ほどでは無い)

↓各話振り返り記事↓

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本作に関しては「思ってた通りで期待を超える事は無かった」というのが私の評価です。
アニメレビューの記事は未視聴の方に向けて「ざっくりとこんな感じです」みたいな事を書いてるのですが、今回は私がウマ娘民であるという事でいつも以上に詳細な解説をさせて頂きます。

◆過去作との比較

私の中では、1期<3期<RTTT<2期という評価になってます。
RTTTは全4話で制作会社も違うのですが、非常に内容が濃くてレースでの描写が素晴らしかったので、3期以上2期以下の評価となっております。
1期との比較ですが「ウマ娘は史実準拠である必要が無いと思う訳」に記載した通り、設定がまだあやふやな感じで、作画面においても大きく劣っているという事で3期以下の評価としてます。
2期との差は言うまでもありません。
作画面においては3期の方が上ですが、ストーリー面においては3期がどうのというよりかは、もうこれを超える作品を作るのは不可能だと思ってます。
シンデレラグレイがアニメ化したとしても全13話では収まらないので、2クール・・・いやそれ以上の話数が必要になってしまいそうです。
トウカイテイオーを超えるドラマチックな競走馬が誕生し、それがウマ娘化するとしても何年先の話になるか分かりません。
キタちゃんを主人公にした場合、1期のスペや2期のテイオーの様に物語が組み立てやすい訳ではありませんので、多少無理めな解釈でもその線で行くしか無いという判断だったと推察します。
ウマ娘のアニメは上げて下げてを繰り返し、最終的に下がった処からブチ上げてフィニッシュというパターンです。
「ピークアウトを描きたいならオペラオーとかにすれば良かったのに」というご意見も目にしましたが、連敗したまま引退した子を最後まで描くのはもっと難しくなります。
この件に関してはまた後述しますので、いったんここまでにさせて頂きます。

◆作画と音楽の評価

これは申し上げるまでも無く過去一です。
表現方法やレースシーンに苦言を呈する方は散見されましたが、ここまで良い作画のアニメを酷評する方は無知過ぎます。

TVアニメ『ウマ娘 プリティーダービー Season 3』ノンテロップOP映像
音楽に関してはOPが秀逸で、特殊EDもありました。
アニメの評価をする際にストーリー面が残念な出来だったとしても、作画と音楽さえ良ければ評価される事がありますし、私も評価します。
ギルティークラウンをディスらないで下さい

それとライブシーンも素晴らしい出来栄えでした。
「メインキャラ5人じゃ無いの?モブ子ちゃんが歌うの!?」と一瞬思ってしまったのは秘密ですが、このシーンだけでどれだけの作画カロリーが(ry
なので仮にウマ娘のテーマやストーリーが最低のクソゴミカスだとしても、総合的な評価をした場合は、5段階で評するなら★2〜3とするのが妥当です。
流石に本作を★1と評する方は、アニメの知識が無さ過ぎます。

私のアニメレビューで★1と評されている作品がどれだけヤベーのか、無知な方は熟読してお勉強する事をオススメします。

◆レースシーンの評価

良いか悪いかでいえば、良いという評価です。
多人数のキャラ達が同時に走ってるシーンを描くのは、非常に高い作画カロリーとなる事をまずはご承知おき下さい。

最終直線でキタサトが凄そうなオーラを纏ってるのに、無オーラのモブキャラが競り合ってるのがシュールに見えてしまったり、ゴール前の攻防が叫んでるだけとか、進路変更した理由が史実を知らないと理解出来ないとか色々残念に思う処はあるのは重々承知しております。

そういったマイナス面もある中で「ぉお!?」っと思わせる様な演出もありますし、

ゲートを撤収する描写も描かれている点など、プラスに評価出来る点は多々あります。
バトルアニメの様に必殺技とか凄そうな魔法とか使えるなら表現方法は無限大ですが、ウマ娘の勝負は駆けっこな訳で、表現方法の幅はかなり限られております。
いくらウマ娘の見せ場がレースだからといっても、アプリの様に固有スキルを発動するとかは無しだと思いますので、私としては「まぁ仕方無いかな」と感じております。

◆ソシャゲ原作の呪い

ソシャゲ原作のアニメですと、可能な限り多くのキャラを登場させる必要があります。

ブルボンとライスが登場する回がありましたが「何故テイオーがキタちゃんを鍛えなかったのか?」とお思いの方もいらっしゃったはずです。
テイオーとマックはそれぞれキタサトを励ますシーンがありましたし、特にテイオーは2期の有馬記念のシーンが繰り返し流れておりますので、これ以上登場させる必要がありません。
多くのキャラを登場させる以外にも、人気キャラにスポットを当てる必要があります。
ライスはウマ娘界No.1の人気キャラなので登場させない手は無い!という事でRTTTにも登場しておりました。
その時の相方はウララだったので、今回はブルボンにしておこうという事でしょう。

ネイチャ推しについては「テイオー&マック以外でキタちゃんを励ます役」という事で選ばれたと思われます。
キタちゃんの祖父にあたるバクシンもその候補だったと思われますが、バクシンは2度に渡る衝突シーンで消化されたので、悩みを聞くのが上手そう&ネタとして面白そうという事でネイチャが選ばれたのでは無いでしょうか。

同じ牧場で同期のリッキーとかにもっとスポット当てて欲しかったという気持ちはありますが、尺の都合もあってそれは難しいという事だったのでしょう。
ブルボン回をカットすればその尺は出来たはずですが、ライスと絡めなくなるのでそれは出来ないと。
・可能な限り多くのキャラを登場させる必要がある
・人気キャラを推す必要がある
ソシャゲ原作のアニメはこの縛りがありますので、この部分に関しては仕方がありません。
ソシャゲに限らずゲーム原作のアニメがクソばかりなのは、こういった事情もあるからです。

◆キャラの掘り下げについて

ただの面白い子になってしまったアースですが、他のライバル(クラちゃん&シュヴァル)も同様に掘り下げが足りてません。
先に書いた通りなのですが、ソシャゲ原作故に仕方の無い事です。
アース、クラ、シュヴァルの三名をそれぞれ深掘りする回を作った場合、3話分のエピソードを削る事になってしまいます。
一部のレースをEDに被せたり、ダイヤちゃんの凱旋門賞が新聞の見出しのみだったりしている中、どこを削れば3話分も話をぶっ込めるんだ?無理じゃない?と思います。
これに関しては「ウマ娘がダメ」というよりかは「ゲーム原作だからこんなモン」と諦めるべきです。
多くの方が「スピカメンバーとの絡みがー」とか「スピカメンバーの活躍がー」とおっしゃるのですが、それを言ったらリギルやカノープスも同様です。
台詞があるキャラはまだマシで、台詞が無いキャラもいれば登場すらして無いキャラもおります。
これだけ多くのキャラを登場させても「俺の愛馬が出ていない!」「私の推しがしゃべらない!」と不満を口にされる方が多いので「絡みがー」「掘り下げがー」と言っても仕方がありません。

◆他には無い難しさ

原作のあるアニメは通常「漫画、小説、ゲーム」とかが原作だったり元ネタとなります。
ウマ娘の様に「史実の競馬」が原作のアニメなんてそうそうありません。
史実ネタがウリのウマ娘ではありますが、視聴者全員がアプリをプレイしている訳ではありませんし、競馬に詳しいという訳でもありません。

このシーンを観ても何も感じない方もいらっしゃるでしょうし「尊い!」と感じる方もいらっしゃいます。

競馬に詳しく無い方から「あのお爺さん誰?」と聞かれた事もありましたが、RTTTの様に尺の都合で史実ネタを多く取り入れられなかった時は「内容濃くて面白かったけど、史実ネタが不足していた」と言われ、多く取り入れても元ネタが分からない方には通じない処か、場合によってはマイナスになる事もあります。
この辺が他作品には無い難しさだと感じております。

◆動画サイトの再生数とか

ソシャゲ原作のアニメとして見れば最高レベルの出来といって良いはずです。
その枠内で酷評してしまう方は、余りにも無知過ぎるのでもう語らない方が良いです。
それでは、その枠を取り払って評価した場合はどうでしょうか?
その答えは・・・

「ナイスですねぇ〜」
良い方ではあります。
「ウマ娘のアニメはどこの動画サイトでも20位前後でしょ?爆死じゃんw」
みたいな事を耳にしたのですが、そんな事はありません。
ニコニコ動画では再生数が高い方ですし、他のサイトでも10〜20位以内には入ってたと記憶しております。
※ニコ動で人気なのはコメ欄で解説読みたい方が多い為
※2023年秋アニメは50作品以上あります
ウマ娘はどこの配信サイトでも視聴が可能なので、再生数が分散し過ぎているという事を忘れてはイケマセン。
また各配信サイトでは独占配信だったり、それに近いタイトルもありまして、そういったアニメは不人気作であってもそのサイトが推し捲ってそこでだけは再生数が高いという事もあります。
近年稀に見る豊作のクールであった事を鑑みますと、ソシャゲ原作という事を抜きにしてもそれなりに健闘した方だとは思います。
2期との落差を指摘する方もいらっしゃいますが、それは3期が悪いというよりも2期が良過ぎただけな気がします。

◆思った程人気が出なかった訳

総合的な評価では私は「良いアニメ」と評しているのですが「もっと人気出ると思ったのに」と感じた方は少なくないはずです。
失敗と書くと誤解を生みそうなので「思った程人気が出なかった」と書かせて頂きますが、これはピークアウトというテーマが悪かったとか、キャラの掘り下げがどうだったという事が理由では無いと考えてます。
私が思う「思った程人気が出なかった」理由は・・・
・インパクトが薄かった
コレです。
コレに尽きます。
3期も名場面といえるシーンが多々あるのですが、

2期が良過ぎるので、インパクトに欠けてしまいます。
キタちゃんのライバル達がダメという話では無く、2期のライスとターボのインパクトが凄過ぎるのです。
これはウマ娘云々の話では無く、競馬史においても多くのファンの心を掴んだレースです。
ダイヤちゃんにもっとスポットを当てようが、アース&クラ&シュヴァル&ドゥラを深掘りしようが、どうやっても勝てる気がしません。
ここまでは先に書いた話と重複する様な内容なので「それはもう聞いたよ」と思われてしまいそうですが、それともう一つあるのです。

ドゥラちゃんです。
「外からドゥラメンテ!」に皆さんビックリしたと思いますが、第1話のインパクトが凄過ぎて、それを超える回が無かったのが本作の敗因だったと思います。
評価の高い2期も最初から物凄く人気が高かった訳では無く、ライス回で人気を大きく上げて、ターボ回で人気が爆裂して、最後の有馬記念で素晴らしいフィニッシュをキメる事が出来ました。

3期はインパクトという点においては1話がピークで、次に3話のゴルシ回です。
序盤に強いインパクトを与えて、その後徐々に勢いを失う感じになってましたので、史実どうこう解釈がどうこうという話以前の問題です。

作中でオルフェーヴルとゴリラの名前が出たのには驚きましたが、

正直、新キャラが思った程登場しなかった点については少し残念でした。
ロイスアンドロイスの名前をずっと伏せてたのは個人的には面白いと感じましたし、ここで多くのキャラを登場させてしまうとアプリの方で話題が無くなってしまう恐れがあるという点は理解出来るのですが、それにしても出オチで終わってしまった感があります。
「ジャスタウェイはいつ出て来るんだ?」
「イクイノックスは出ないのか?」
「アーモンドアイが出たら嬉しいな」
みたいなツイートを多く目にしましたが、それくらいの事をしないと序盤に受けたインパクトを超える事は出来ないだろぉ?と思った次第です。

◆まとめ◆

・ソシャゲ原作のアニメとしては最高峰の出来

・2023年秋アニメの中では中の上くらい

・個人的には思った通りの出来という評価

・もう少しインパクトが欲しかった

2023年秋アニメとしての評価だったら皆さん好きにして下さって結構なのですが、アプリのウマ娘と絡めて評価する場合は話が違ってきます。
仮に本作が2023年秋アニメの中で上中下の中で「下」に入るぐらいの人気だったらそれは流石に厳しいのですが「中」に入れるならそれは成功の部類です。
元のコンテンツが強かろうが人気があろうが、ゲーム原作のアニメ化は高確率で駄作となります。
繰り返し申し上げますが、ゲーム原作のアニメ化は様々な制約や縛りがあり、良作にする事が困難です。
それでも宣伝する必要があるからと成功率の低いアニメ化に踏み切る企業が多い訳で、ウマ娘も健在をアピールするためには定期的にアニメを制作する必要があります。
なので、3期の出来に苦言を呈するまでは良いとしても「失敗だった」「放送する価値が無い」といった発言は的外れと言わざるを得ません。
当記事で様々なマイナス点を挙げた私ですが、3期の出来には概ね満足しております。

後日、ウマ娘の新規アニメを制作するならどうするべきか?的な記事を書く予定です。
劇場版も楽しみですが、皆さんも「テレビアニメ化するならこんなんがいいんじゃね?」みたいな事を考えてみて下さい。
それでは、良きアニメライフをノシ

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