アニメ批評その1085　とあるおっさんのVRMMO活動記

2024/01/12 17:00

評価：★(2023年秋アニメ断トツのワースト1位)

概要
椎名ほわほわによる日本のライトノベル。
イラストはヤマーダが担当している。
アルファポリスより2014年1月から刊行されている。
元々は2013年1月7日に「小説家になろう」で連載を開始した作品。
「第6回アルファポリスファンタジー小説大賞」読者賞受賞作。
2014年6月からはアルファポリスのWebサイト上で六堂秀哉による漫画版の連載が開始している。
2016年には本作をモデルとしたMMORPG「ワンモア・フリーライフ・オンライン」がサービスを開始していたが、2020年12月10日をもってサービスを終了している。
また「ワンモア・フリーライフ・オンライン・モバイル」も配信されていたが、2021年1月14日にサービスを終了している。
2022年9月時点で電子版を含めた累計部数は150万部を突破している。
2023年2月10日、テレビアニメ化が発表された。

あらすじ
一般ユーザー向けのバーチャルリアリティゲームが発表され、第1弾といえる新型VRMMO「ワンモア・フリーライフ・オンライン」通称「ワンモア」。
その世界で、「アース」という名の青年として自由気ままに活動するフツーのゲーム好き会社員・田中大地(38歳/独身)の活動記。
不遇スキルと敬遠される弓・蹴りに魔法や生産職まで幅広く手をだし、最強を目指さずバーチャル世界の一期一会を楽しむオンリーワンなソロプレイ。
戦場の料理人・妖精たらしなど数々の称号をシステムに付加され、理不尽な人災に見舞われるも、それもまた楽しみの１つと毎日仕事（リアル）を終えたあとの余暇活動で、もう１つ（バーチャル）の人生で「アース」はのんびり彼だけの覇道を歩む。

とあるおっさんのVRMMO活動記 - Wikipediaより抜粋

ご覧下さい、この間抜け面を。
これが主人公です。
なろう系 + VRMMO + パッと見で分かる残念作画という事で、視聴前から多大な期待を懸けておりました。

第1話目の序盤で確信しましたね。
「この力強いフォント、間違い無い！」

モブも紙芝居みたいな動きで、イイ感じです。

「よし、弓のレベルが上がったぜ！」
なるほど、主人公はアーチャーなんですね。

違いました。
蹴りが必殺技の武闘家でした。
散々弓の練習をしていたのに何故・・・
このギャップが堪りませんね！

別に作画が酷いコマを切り抜いてる訳ではありません。
いい処を見つける方が難しいというだけです。

パーティーメンバーのキャラデザも凄いです。
男性キャラはともかく、女性キャラを可愛らしく描かない処が非常に硬派だと感じました。

最近のなろう系は戦闘力が高いだけではダメで、多彩なキャラで無いと評価されません。
その点本作の主人公は料理が得意で、武器も自作出来る器用な男です。

ご覧下さい。
この厨二病感溢れるネーミングと、強いんだか弱いんだか分からない具合の武器を！
実にええ感じやで＾＾

先程「戦闘力だけでは云々」という話をしましたが、本作の舞台はVRMMOです。
やはりここはSAOの様な、カッコいい戦闘シーンを期待せずにはいられません。

どうですか？
こんなに力強い技というかフォントを、私は今まで見た事がありません。

凄い、凄過ぎる

フォントだけでここまで視聴者を~~馬鹿にして~~楽しませてくれるアニメは中々ありません。

こんなにも凄いアニメーションを制作出来る会社、皆さんも気になりますよね？
本作はMAHO FILMという会社が制作したアニメでして、

あの「モンスターを倒すと野菜がドロップするアニメ」を作った会社です。
まさか2期連続で断トツの首位を獲得するとは・・・
MAHO FILMはいつからウンコを量産する企業になってしまったのでしょうか？

◆何故アニメ化したのん？

ネトゲが3年前にサ終し、ソシャゲの方も2年前にサ終してます。
何故ゲームがリリースしている間にアニメ化しなかったのか？
何故オワコンになってからアニメ化したのか？
人気が出なさそうだから低予算でアニメ化したのだと思いますが、ゲームの販促という訳でも無いのに、こんな酷いモノを世に送り出して誰が得をするのでしょうか？
版元も制作会社も制作委員会も視聴者もみんな不幸に・・・
いや、私やechoさんの様なクソアニメ愛好家は喜ぶかもですが「酷い」と言われるアニメの更に下をイク様な作品を作らされたスタッフが一番可愛そうです。
一生懸命頑張って制作しても世に出したら酷評される事が分かり切ってる訳ですから、その悲しみは計り知れません。

原作勢の方からは、
「武器を生成する過程が本作の醍醐味なのに、その描写がカットされ過ぎてて良さが全く伝わらなかったはず」
「1クールではきちんと描ける訳が無い」
「人気作では無いが、原作は良作だったのに」
といった声が聞かれまして、確かに武器の生成をメインにする様なアニメは余り見かけませんので、その点で差別化を狙っても良かったかもしれません。

同時期に放送していたシャングリラ・フロンティアと内容がかなり被っている本作ですが、アニメの出来が違い過ぎるというか、比べるのも失礼なレベル差です。
クソアニメが世に出ると制作陣が責められがちですが、一番悪いのはどうやっても良いモノに仕上げるのが不可能な仕事を受ける方です。
仕事を振る方も悪いのですが、クソアニメマニア以外が喜べないアニメは世に出すべきではありません。